「レボリューショナリーロード/燃え尽きるまで」

レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで スペシャル・エディション [DVD]

• 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
• メディア: DVD

忘れないうちに、ってもう忘れかけているのですけど･･･今日は、先日見た映画について書きます。
アメリカが最も豊かで輝いていた50年代。
レボリューショナリー・ロードと名づけられた住宅街に暮らすフランク＝レオナルド・ディカプリオと、エイプリル＝ケイト・ウィンスレットのカップルがこの映画の主役です。
二人の競演は大ヒット作「タイタニック」以来となる。
監督はケイトの夫･サム･メンデス。今は別居中とかで、元夫になるのは間もなくの事？
タイタニック＝このカップルが船上で翼を広げる名シーンが思い出されますが・・・10年の年月と共にすでにあの頃の二人ではなくなっているのは勿論、どこにでもいそうなごく普通の夫婦を演じきっています。

郊外にある小奇麗な住居に可愛い二人の子供、家でもきちんとオシャレなファッションのエイプリル。それは絵に描いたような幸せな暮らしそのものです。
スーツ&ソフト帽スタイルの夫たちは電車を利用して仕事に出掛け、専業主婦の妻は家事と子育てをする。
それは私達が子供の頃テレビドラマで目にしてその豊かさに目を見張った、恵まれた暮らしそのものと思った。

仕事にも成功をし今の生活に満足をしている、満足し過ぎて浮気までしてしまう家族を顧みない夫。
それに対し妻は夢を諦めて家庭に入った、そんな空しい思いを抱えて毎日を送っている。
彼女は家に閉じこもる内に自らの気持ちを抑えすぎてしまって、コントロールする事に疲れてしまったのか・・・・
エイプリルは突然に、「家族揃ってパリへ引っ越そう」と無謀ともいえる提案をする。
一度はその気になった二人であったのだが、皮肉にも夫は会社で昇進の話が進み、妻は3人目の子供を妊娠してしまうのだった。

｢タイタニック」でレオをカッコいいジェントルマンに変身された、豪華客船の中で浮いていた成り金おばさん(後に不沈のモリー・ブラウンと呼ばれた有名人らしい)役のキャシー・ベイツ。
彼女とその息子役の人(知らない人でした)が、この中で印象的な役割をしています。それはまるで「アメリカン・ビューティー」における、主人公の隣人親子のように。

結婚生活は他人同士が生活をすることだから、そこには我慢や忍耐が必要であるのは当然の事。
それがなくなった後にやってくる別離・家庭の崩壊等、今日的な問題も、意識したストーリーとなっています。
演じた二人も、迫真の演技でした。
アイドルからの脱皮を果たした、レオナルド・ディカプリオ。
今ではすっかり貫禄たっぷりの実力派女優となり、同年に出演した｢愛を読む人」でオスカーを受賞したケイト・ウィンスレット。
｢愛を読む人」を見た時の感想は、こちらです→。

過去に見たこの監督の「アメリカン・ビューティー」も、郊外に住むアメリカのどこにでもある一家のお話でした。
主役レスター＝ケビン・スペイシーの姿には皮肉とユーモアを散りばめられて、家族それぞれの夢と現実の間のギャップが描かれていました。
その割りにあの映画も、ピンとこないと言うか、見終わってもいまいち良く解りませんでした。
本作のラストも含めて、「アメリカン･ビューティ」でも確かレスターの死で終わったかと思うのですけれど・・・同じムードが感じられます。
時代背景と共にライフスタイルや言葉のニュアンスの関係もあって、今回もなんとなく解らない・・・・これは仕方のない事とおもいますが。
後味も決して良いとは言えない映画でした。

アメリカン・ビューティー [DVD]

• 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ
• メディア: DVD

タグ：レボリューショナリーロード/燃え尽きるまで サム･メンデス アメリカン・ビューティー レオナルド・ディカプリオ ケイト・ウィンスレット タイタニック キャシー・ベイツ 愛を読む人 ケビン･スペーシー

コメント 13

心に残るような映画ですね。
ハリウッドスターの過去の名作を振り返って
見るのも面白いですね！
by ぱんの日 (2010-08-02 14:31) 

アイドルを脱している・・でも童顔ですよね。
by デルフィニウム (2010-08-02 14:50) 

デカプリオ、うちの子が好きでね～ヾ(´▽｀;)ゝ
私はタイタニックよりロミジュリの方が良かったかな？
by nano (2010-08-02 15:03) 

「あの２人が再競演！」
とＣＭ出てたので覚えています。

「アメリカンビューティ」も嫌いではないので、これも楽しめるかしら。
hanaさまは、なんとなく・・・残るものがあったみたいだけど・・・。
by もももんがが (2010-08-02 15:17) 

さすがの私も、「タイタニック」は存じ上げております（笑）
結婚生活というものは、忍耐とあきらめで成り立っているのではないかと思います。
（な～んて、ちょっと夢がなさすぎますね。。。）
異なった生活環境で育ったふたりがひとつ屋根の下で暮らす、そして子供が生まれ育てていく過程で、さまざまな困難にぶつかります。
自分の思い通りにいかないこと、意見の相違などなど。。。
色々とある中で、それらをクリアしていくことによって真の夫婦や家族になってゆくのでしょうね。
うちも結婚して、この秋で23年になります。
お互いに、いい意味であきらめて生活していますよ～(*^_^*)　(mhirochiki)
by hirochiki (2010-08-02 17:03) 

人とは贅沢なものですから
ささやかな幸せを忘れると大事が起きますね
by にこにこ (2010-08-02 18:45) 

ぱんの日さんへ

こちらのカップルと言ったら、やはりタイタニックですね。
そしてそれ程好きな映画でもありませんが、それでもつい見てしまうような映画のひとつかとも思います。
by hana2009 (2010-08-03 11:31) 

デルフィニウムさんへ

三十路を越えたディカプリオは･･･普通のおじさんになってしまいました。
それに、わんこみたいな顔　ﾌﾟﾌﾟｯ！


by hana2009 (2010-08-03 11:33) 

nanoさんへ

nanoさんも子持ち!?なのですね。

ロミジュリでは、ジュリエットよりも可愛いロミオでしたからね~~
ジョニデの弟役だった「ギルバート・ブレイク｣･･･あの頃はとにかく可愛かったなぁ。
頼りになるおじ様方に守られる｢仮面の男」なんかの役柄も好きです。
by hana2009 (2010-08-03 11:39) 

もももんががさんへ

ケビン・スペーシーは「ユージュアル・サスペクツ｣の時の役柄のギャップが印象的で、ラストのかっこ良かった事！
ケビンは、ベーコンも、スペイシーも、クラインもみんな良い役者さんだわぁ!!

NHKで時たまやる｢アクターズスクール｣の生徒達の前での一流スターのｲﾝﾀﾋﾞｭｰ番組は、見たことあります？
あの中でも、彼はカッコ良かったですよ。

「アメリカンビューティ」にしても今回の映画にしても、頭が悪すぎなのか私には良く理解できない箇所が何箇所もあってわからなかったのです。


by hana2009 (2010-08-03 11:50) 

mhirochikiさんへ

困難をクリアしていくことによって真の夫婦や家族になってゆく・・・・これは、耳の痛いフレーズです。

我家は31年を過ぎました。
一人息子が家を出て、二人の生活になってから8年でしょうか。
最初の頃は二人っきりの気楽さを大いに謳歌して遊び歩いていたものでしたが、私が身体が不自由になってからは何となく変わってきましたね。
お互いが相手に対してとにかく飽きがきたのです、そして私のひがみもあるかと思います。
なーんて書いていくときりがありませんので・・・・

私達も、良い意味でのあきらめが必要なのでしょう!!
私も少し、反省します。

この映画には、アメリカの中産階級の人々のそんな心情にうったえるものが描かれているのかもしれないですね。



by hana2009 (2010-08-03 12:04) 

にこにこさんへ

仰るとおりです。
人なんて勝手なもので・・・すぐに忘れてしまうものですね。
家で家族が一緒に毎日過ごしていく、それってとても幸せな事ですのに・・・・そんな事も当り前と思ってしまうのです。
この映画でも、妻の死で残された家族の背負っていくものの大きさを考えさせられました。
by hana2009 (2010-08-03 12:12) 

nice!を下さった皆様へ

いつも、ありがとうございます。
by hana2009 (2010-08-03 12:12)