2024年夏休みは本州最北を巡る・・・⑧平川市「盛美園」平川ねぷたも [2024年8月岩手・青森・秋田・山形]
旅の三日目。
弘前市内へ向かう途中では、青森県田舎館村の役場庁舎内展望台から「田んぼアート」を一望したいと思いつつ、スッカリ忘れて手前側のお隣りとなる平川市で一か所立ち寄りをする。それが、こちらの「盛美園」でした。この頃には晴れとは言えませんが、雨も上がりました
青森県の庭園スポットとして知られる「盛美園」は、京都「無鄰菴」「青風荘(非公開)」と並び「明治三名園」のひとつ、青森・津軽地方ではぐくまれた日本庭園流派“大石武学流”の代表的な庭園にも挙げられます。
国指定文化財(国指定名勝)となるのは、盛美園(庭園)・盛美館・御宝殿の3つの総称。
この盛美園を所有し、代々守ってきたのが清藤(せいとう)家、現在も敷地の一角にどなたかがお住いのご様子。
時代は明治。尾上銀行の頭取も務めた清藤家24代目が9年の歳月を費やして、この庭園を造らせました。
完成は明治44年、80種類1300本の木々が植栽された「池泉枯山水廻遊式」の庭園は3600坪の広さです。
津軽地方に数多くみられる大石武学流の造園を代表する庭園で、小幡亭樹による作庭。
庭園と融和した独自の美しさを保つ盛美館は庭園を眺めるための和洋折衷洋式建築となり、1階は純和風の数奇屋造り、2階はルネサンス調の洋館となる。上下で様式が異なるのは、国内で唯一と言われるそうです。
強い印象を与える二階の八角部分からは、全庭が見渡せます。空中に浮いているような感覚から「空中楼閣」とも呼ばれる、2名までしか入れない部屋。ここからの眺めは園主だけの特権と言われる。
美しい装飾の天井、二階の楕円形のガラス窓と、 盛美館の内装も明治文化の面影を忍ばせています。
ジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」の舞台モデルとなったとか。
銘木をふんだんに使用した書院造りの館内や、縁側やから目の前に広がる、樹々に囲まれた白砂の枯池。
枯山水の「和」と、館の「洋」との調和。他の日本庭園にはない盛美園の世界観が見られる。
盛美園は池を中心に築山と草の平庭から成り立っています。中央に池泉と枯池の二段。池泉には神仙島がつくられていて、その島には蓬莱の松が植えられて。築山もあります。更にはあずまや、盛美神社まである贅を尽くした造りながらも、事前の予備知識がまるでなくて建物ばかり注目してしまいました。
2023年10月刊行の書籍「日本の美しい洋館」表紙に採用、全国的にも注目を集める「盛美園」です。
贅を尽くした当時の和室の造り。二階の応接室、和室の欄間や、建具、当時のガラス板など見どころの多い。全体的に保存状態の良い、見ごたえある建物でした。
30分に一度しか開かない豪華絢爛な御宝殿は必見!とあり、私達も見て参りましたが、その辺りについてはご自身で。
10月以降は、紅葉も楽しめそうです。 http://seibien.jp/guide/
同じく、こちらも平川市内・・・「HIRAKAWA」モニュメント設置の平川市役所第2庁舎敷地内には、「平川ねぷた」の展示もあり。青森県津軽地方の夏の風物詩といえば「ねぷたまつり」。
青森の「ねぶた」に対して、弘前での呼び名は「ねぷた」。
青森ねぶたは夏の夜に火を灯し、迫力ある姿で町を練り歩くことが特徴であり、多くの参加者が太鼓や笛の音楽に合わせて踊りながら進みます。見物客も一緒になって踊れるのも特徴。
弘前ねぷたはこの日向かう弘前市で、毎年8月1日から7日まで開催されるお祭りです。弘前ねぷたは、昼間の明るい時間帯に町を練り歩く、その辺りに違いがあると聞きました。
青森県平川市では毎年8月2、3日に「平川ねぷたまつり」が開催され、多くの観光客で賑わいます。
パレードの最後尾を飾るのは高さ12メートルを誇る「世界一の扇ねぷた」であり、墨の濃淡や明暗で表現する水墨画調の絵が一層の迫力を生み出します。
人混みが苦手なので「青森ねぶた」にはご縁がなさそう・・・だけど、また夏行く機会があったら弘前か、平川の「ねぷたまつり」が観られますように。
これは見応えたっぷりですね。「明治三名園」のひとつなのですね。明治というところにそそられます。やはりロマンがありますよね。そして何といっても盛美館。和洋折衷洋式建築、いいですね~。かつて愛好した江戸川乱歩や小栗虫太郎、夢野久作らを始めとする、往年の探偵小説の世界。今にも怪人20面相が出てきそうな、美と退廃のロマンの世界にもってこいの建築です。
ところでベルトルッチですが、2018年に惜しくも死去しております。彼のフィルモグラフィを振り替えると、「シェルタリング・スカイ」の後はいささかクオリティが落ちたかなと。「シェルタリング・スカイ」は映像も坂本龍一の音楽も素晴らしく、ジョン・マルコビッチも彼のキャリアの中で、1~2を競う演技を見せてくれています。RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2024-09-05 23:34)
末尾ルコ(アルベール)さんへ
今から100年以上も前・・・とは言え、当時の時代を映したものたちはこうして現代も息づいて残っている訳ですし、人間しても明治を知る人々がいない訳ではありませんので。
そして当時の洋館と言えば、贅と時代を映す美の結晶です。そこは当然、江戸川乱歩や小栗虫太郎、夢野久作らの怪しい、耽美の世界へと結びつくわけですから。
B・ベルトルッチについては、私もばかなコメレスをしたものとかんじましたけれど、RUKO様はきっと笑って許して下さるものと。
初期の「暗殺の森」、そして「ラストエンペラー」から「「シェルタリング・スカイ」「リトル・ブッダ」までの東洋三部作。大作に恵まれた後が続きませんでした、ちょうど時代がそうした映画も含めて時代の転換期へと向かっていたのかもしれません。
果てしなく広がるアフリカの砂漠を舞台にしての人の小ささ、映像、音楽と共に素晴らしかった「シェルタリング・スカイ」。
ジョン・マルコビッチ、デブラ・ウィンガーとふたりもあれ以降は、あのスケールと完成度の高い映画への出演は見当たりませんもの。しかし後世まで語りつがれる一作への出演があっただけ幸せではないかと。作中の主人公との年齢の一致、脚本に応えた演技、大きく貢献しいたのはロマン溢れる、未開の地である部分を残していたアフリカの魅力であったかと思いました。
by hana2024 (2024-09-06 00:11)
和洋が素敵に入り混じってますね
こういう雰囲気のある洋館は残したいですね
by mau (2024-09-06 00:32)
この建物は変わってるね。
下が和風で上が洋風なんだね(;^ω^)
ねぷたまつりも他の東北のお祭りは一度は見てみたいけど遠いので中々行けません(^_^;)
by 英ちゃん (2024-09-06 00:58)
お寺さんの2階に教会が乗ってるみたいな感じですね。
空中楼閣。素敵ですねぇ~~~♪
こんな出窓みたいなお部屋に昔から憧れてたです(#^^#)
by Rchoose19 (2024-09-06 08:14)
mauさんへ
そうなのです。
素敵な佇まいで残っていてくれたのが嬉しかったです。
英ちゃんさんへ
そこが良いところと感じました。
青森の遠さは新幹線に乗ったらすぐだけど、ホテルや席の確保は大変そう。家の弟家族は去年ねぶたを観て、それから北海道へ向かいました。
by hana2024 (2024-09-06 08:14)
Rchoose19さんへ
昔からある素敵なお部屋です。こんなお家に住むお嬢様、私も憧れます~~♪ 絶対に無理だけど(^^;
by hana2024 (2024-09-06 08:18)
この洋館、中は和風なのでやすね!
派手すぎない意匠が、とても粋でやすね!
by ぼんぼちぼちぼち (2024-09-06 08:54)
おぉ~なんて不思議で美しい建物なのでしょう!
空中楼閣、園主だけの特権とは羨ましいですねぇ。
私もこんな御殿に生まれたかったです!
ねぶたとねぷた、どっちがどっちだかすぐ忘れてしまうのですが、
夜と昼の違いもあったのですねぇ。勉強になります!
by まつき (2024-09-06 10:58)
こんにちは、赤レンガミュージアムにコメントを
有難うございました。
こちらは、兼六園の近くで、徒歩で移動できます。
盛美園、1階は和風、2階は洋風の建物は初めて見ました。
by tarou (2024-09-06 14:00)
当時はモダンな建物だったのでしょうね。趣向が凝らされてされています。
by JUNKO (2024-09-06 15:53)
ぼんぼちぼちぼち さんへ
二階がそうですから、屋根も当然そうなります。
「意匠」の言葉が、書いている最中に私、出てきませんでした(><)
まつきさんへ
訪問された方々の撮った写真が綺麗で!この日はあいにくの曇り空(^^; それでも私が撮ったのでさえ、空中楼閣は絵になる気がします。
ねぶたと、ねぷたの違い、夜行った居酒屋のお兄さんに尋ねたのでした^^
tarou さんへ
こんにちは。
全国を旅されているtarouさんでも、初めてでしたか!
JUNKO さんへ
時代は明治でしたから!
今後も弘前市内に建つ、明治、大正の頃の洋館が続きます。よろしかったらお付き合いくださいませ♪
by hana2024 (2024-09-06 16:29)
立派なお庭に素敵な邸宅、まだ住まわれている方がいらっしゃるんですね
ゲスな考えですみません、固定資産税が気になりす
ねぶたとねぷたは弘前に住まわれていた方に教えて頂きました
by ムサシママ (2024-09-06 16:47)
建物の外観もおしゃれだけれど、部屋の中の建具がまた素敵です^^。
日々の暮らしが楽しくなりそうな家ですね。
by Inatimy (2024-09-06 17:06)
こんな洋館があるとは!
1階は純和風の数奇屋造り、2階はルネサンス調の洋館というのが
なんとも面白くて素敵☆
豪華絢爛な御宝殿も気になるし、一度行ってみたいなと思いました^^
by ミィ (2024-09-06 18:43)
魅力的な建物で中を撮ってみたいですね。
どう撮るか難しいと思うので何回か通ってみたいかな。
by コーヒーカップ (2024-09-06 18:55)
ムサシママ さんへ
>まだ住まわれている方がいらっしゃるんですね
現在も敷地の一角にどなたかがお住いのご様子。・・・と書きましたけど、
敷地の一角ですが、清藤さんの表札がかかっていました。
弘前にお知り合いが? ぜひ遊びに行きましょう!数回続く予定ながら、弘前は本当に良い街なのです。
Inatimy さんへ
内部の造り、建具も含めて、和洋折衷のところがですよね♪
>日々の暮らしが楽しくなりそうな家ですね。
当主の清藤さんはそうでしたでしょうね。
ミィさんへ
私は観ていないのですが、スタジオジブリの「借りぐらしのアリエッティ」。この館とお庭は、日本へ舞台を移した際のモデルとなったと言われています。
豪華絢爛な御宝殿は、平泉の金色堂の真似っこみたいでした(^^;
コーヒーカップさんへ
こちらは、私のようなヘタッピがカメラを構える場所ではないようです。県境をふたつかな?越えた先となりますね。
by hana2024 (2024-09-06 23:52)
弘前にいらした方は残念ながら離婚をして東京に引っ越されました
子供達2人が成人をして東京にいるので後を追って行かれました
弘前を始め東北は行って見たい所の第一候補です
生きているうちに・・・な~んてね^^;
by ムサシママ (2024-09-07 13:50)
ムサシママさんへ
年月と共に、人の人生も様々に変わりますね。
ムサシママさんのところからですと、7~10日の余裕が必要な東北。
本当に気力体力のある50代から、60代の内に旅は始めませんと、間に合わなくなります。
by hana2024 (2024-09-07 21:08)
こちらの施設は見応えたっぷりで、是非と訪れたい場所です♪
なかなか、のんびり旅することができませんが、
和と洋が融合する、独特の空間が良いですね。
by marimo (2024-09-08 10:09)