温泉街も立派で…と言う事はなく、どちらかと言えば寂れたムード漂う遠刈田温泉。しかし68度と高温の源泉は特徴もあり、二軒の外湯も風情あるものです。
いくつかの飲食店に立ち寄り、また日帰り入浴でも利用させて頂いた経験から、俗っぽさのないこちらの温泉・・・個人的には栃木県内の温泉地、宮城でも秋保や作並と言った有名温泉地より好ましく感じておりました。


温泉街の中心に建つ宿「旬菜湯宿 大忠」、以前より温泉通の方のサイトには度々登場を、いつかはと思い続けていた宿です。
実際一度旅行サイトから予約を入れたものの、数分の違いで満室となってしまい、お詫びの電話がかかってきた経験もありました。
           
敷地いっぱいに建つ細長い二階建ての宿の場所も、遠刈田温泉の共同浴場「神の湯」のすぐ近くとわかっていました。
暖簾をくぐって玄関へと向かうアプローチはいい感じ、明かりの灯る夜間の写真も撮ればよかった。

足を踏み入れた…館内、部屋数9室の小規模旅館のせいもあり一面畳敷きです。
玄関正面にあるフロントで記帳後、スタッフさんが荷物を持って部屋へ案内してくれました。

エレベーターのない階段移動の宿ですから、事前に二階を希望しておきました。一部3階に二部屋あり。
          
階段を上がってすぐの「山百合」に宿泊、ステンドグラス使用のドアが可愛い♪
          
部屋までの案内後は各箇所の説明、夕食時間を決めたら帰ってしまいます。シャイなタイプで説明も小声でしたけど悪い感じはしません。
最後に「何かご質問はありますか?」…に「ところで、兄ちゃんは幾つなの?」って、真面目な新人さんをイジる夫。これはチェックアウトまで続き、、、「また泊りに来るから、その時までずっと働いていてよ。ホントに来るからね」だって。一生懸命仕事しているのに、面倒な客だぁヽ(;´Д`)ノ
照明を抑えた静かな廊下に対して、小さな踏み込みの先、襖を開けた途端に明るさを感じた部屋。

8畳の和室に、畳敷きの広縁。これまでもマッサージチェアのある宿は数回泊まった経験あるものの、特にありがたみを感じた事はありませんでした。それが今回の泊りではテレビを見たり、本を読んだり…と、ここに座り続けていました#59137;

                           
大きなタオルウォーマーは、ドイツのホテルにあったのと同じタイプ、これだけ大きいとバスタオルもすぐに乾きます。
女性のみサービスとなっている色浴衣が選べます。結局着ないままでしたけど…。

広縁の隅に湯沸かしポット、空の冷蔵庫にはサービスであるペットボトルが2本。
引き出しを開けると、ドリップタイプコーヒー&カップ。ほうじ茶と煎茶と茶筒が二本。ただしお着き菓子はありません。一階ラウンジで、ウェルカムドリンクが頂けるからです。
          
大きめサイズの湯飲み、南部鉄の急須もお洒落なデザインながら、蓋を落としそうでドキドキ。
      
                
奥に洗面所、反対側にトイレ、ベッドルームが続きます。
洗面所にはドライヤー、メイクミラー、アメニティは歯ブラシ、ブラシ、カミソリぐらいですが、大浴場も貸切風呂にも色々揃っていたから困ることはありません。空気清浄機も良い仕事ぶりでした。
                           
クローゼットの中には浴衣、羽織、足袋ソックス。カゴバッグの中にタオルとバスタオルが入っています。おかみの愛情箱には裁縫道具、絆創膏に胃薬、頭痛薬と言った常備薬も。

旅館大忠の宿泊でお得感を感じた事柄はいくつか・・・
その1・・・フロントのバースペースで3時から5時時までの好きな時間に、ウェルカムドリンクをいただくのが可能 #59126;
生ビール(カールスバーグ)、スパークリングワイン、ワインサワー(赤玉パンチ)、ウーロン茶…以上の4種類です。

カウンターには3人組のおば様方が先に座っていて楽しくドリンクタイム。それは良いのですけど、両端の椅子にもお風呂用のカゴバッグを置いて、他の人は座れません・・・悪気はないにせよ、嫌な感じです。スタッフが気づいて、隣のテーブル席を勧めてくれました。
          
私はスパークリングワイン、夫は生ビール(デンマークビールのカールスバーグ)をオーダー。安価とはいえスパークリングを呑めるのは嬉しい#59125; これってウェルカムドリンクとして利用の多い、スペイン産のスパークリングらしいです。おつまみで付いてきたのが駄菓子のあられって???


バーコーナーの反対側、食事処の前に小さいながらお土産ショップがあるので、覗いてみました。
旅館によくある箱入りのお菓子とか、おせんべい、佃煮と言う品物ではなく・・・陶磁器、南部鉄器、グラスに、女性が好む小物色々。「和」の佇まいにモダンテイストを織り交ぜた館内と言い、ハイセンスな品々が並んでいました。

          
廊下脇の書庫の本はこの場所だけでなく、部屋への持ち込みもOK。退屈することのない館内、雰囲気も良くて、カップルで静かに過ごすお籠り宿と感じました。

夕食は18時スタートで希望してあり、時間になったらダイニングOLIOLIに向かいます。「旬菜湯宿」の名に相応しい朝、夕の食事については次回。