12月25日(火) 遠く奄美群島を望む本島最北端の絶景。

せっかくの青空、そんな日はドライブに限ります#59144; ・・・と言っても特にどことすぐに思いつかず。だって備瀬の「フクギ屋敷林」は一度で結構だし、まして「美ら海水族館」は幾度となく足を運んでいたから。
あ!でもこれまでも行ってみたいと思いつつ、距離の遠さから諦めていた…本島最北端の辺戸岬まで走ってみましょうか。
思えば今から40年前、まだ若く貧しかった私達の新婚旅行先はここ沖縄でした。しかし今のように自分でプランを立て、好みのホテルを予約するなんて考えられない時代です。
ホテル滞在中、他のカップルがフロントスタッフさんに、辺戸岬行きのレンタカーの手配をしている様子。それを羨ましい思いで見ていた私、またずっと覚えていたのは相当しつこい???#59142;


午前中は本部の町に寄り道。日本一早い「桜まつり」…八重岳の桜の開花にはまだ早い。1月下旬過ぎの今頃は咲き始めている事でしょう。
漁業が盛んな本部町だけに、「もとぶ町営市場(まちぐゎー)」の様子が見たかったから。
懐かしい沖縄の光景が残されているのも、ここ本部町なのでした。
市場の駐車場に車を置いて、沖縄そばの美味しいお店♪ 私の中では一番と言っても過言ではない名店「きしもと食堂」さん。木造の大きな建物「仲宗根ストアー」の影になっていますが、平日と言うのにすでに行列が出来ています。
「きしもと食堂」で食べた後、数歩離れた「新垣ぜんざい」へ入ってぜんざいは…定番のコース。
「仲宗根ストアー」は、何でも揃う町のローカルコンビニだそう・・・o(^o^)o

店先にトイレットペーパーならぬ「ちり紙」、竹ぼうきの並ぶ「兼城商店」さんも、土産店やスーパーではお目にかかれない…超ローカル商品目白押しの感あり。
        
港町の市は「さしみ屋」さん、おばあの売る「鰹節屋」さんなどローカルフードだらけ。しかし最近では市場の雰囲気に惹かれた若い世代が店を開いています。

新旧入り混じった不思議空間はレトロで、路地裏のような細い通路も、アジアンチックでミラクル!
本部からは「東京」より「台北」「香港」の方が近いと表示された看板も撮ってきました。


辺戸岬(へどみさき)は沖縄本島にある最北端の岬。空港からだと沖縄自動車道に一般道を利用して、2時間半のロングドライブとなります。

幸いにもこの日は穏やかなドライブ日和であったものの、冬の北風が強い日は海も荒れるとか。

本部町を後にすること一時間少々、目的地「辺戸岬」到着。

北に向かって突き出している辺戸岬の全景です。
こちらで写真を撮っていたら、夫に「写真を撮ってくださーい」と一人のお爺ちゃんが、ご一家で訪れている模様。
お顔は沖縄の方、しかしカタコトの日本語から・・・沖縄から移民をされた方なのかも?と解した・・・私:「沖縄へは皆さん、ハワイから来たのですか?」
「no!私達はCaliforniaからですよー」
※カルフォルニア、日系移民ときたら…石川 好の書いた「ストロベリー・ロード」が思い出されます。
海外旅行などまだ身近ではなかった時代、カリフォルニアのイチゴ畑で働く兄のもとへ旅だった18歳の著者。そのアメリカでの日々が生き生きと綴られた本書は大好きな一冊です。
欧州から先に渡米した人々はすでにアメリカ人であり、後から来た黄色い肌の日系移民アメリカ人への差別と対比。そうした中でも懸命にアメリカ人でありたいとする彼ら、一歩距離を置いたところから眺める視線と感情は複雑なものでした。

「私のお父さん、お母さんは沖縄の人。私たちは日系二世なんです」…と一生懸命日本語で話してくださったお爺さんとお婆さん。年齢からいっても第二次大戦中は強制収容所内で暮らしたのかもしれないし、今は息子さん達とご家族揃って故郷を訪問されるくらい成功はしているものの、お二人とご苦労されたのでしょう。
私:「アメリカでsight-seeingはニューヨークとワシントンだけ」「nice !私達、行った事ないよ」ですって。
「沖縄のあとは京都へ行きますー」「どうかお気を付けて、Have a nice trip~~♪」と別れたけれど、心がほっこりとなった小さな出会いでした#59117;

        
辺戸岬近く「茅打ちバンタ」は、高さが約80mもある断崖絶壁。崖側に人ひとり通れるくらいの道があったから、行ってみよう。

植生の強さからどこでも見かけるようになった「琉球朝顔」、花色のオーシャンブルーは名前の通り。この葉をお茶にしたり、編んで籠、コースターにする「月桃」、月桃のピンク色の花は写真でしか知りませんけれど、繊細な美しさがあります。
        
この海、この光景を目にしただけで、ここまで来て良かった#59125; 
茅打ちバンタの名の由来は、束ねた茅を崖(沖縄の言葉=バンタ)から投げ込むと、風に打たれてバラバラになることから…この名がついたそうです。

海と崖の間に柵はあるけれど、あまり身を乗り出すと転落の恐れありだって。

澄んだ海原からは遠く・・・伊是名島や伊平屋島を見渡すことができるそう。荒ぶった波の辺戸岬より、個人的にはこちらの絶景に感動をしました#59125;

距離的にはあるものの、道はまっすぐです。当然信号などないし、東シナ海を眺めつつのドライブは快適そのもの。帰路の助手席側は島の内側、視界に入るのは「やんばる」と呼ばれるマングローブ林のジャングルばかり。
途中の本島最北の道の駅「道の駅 ゆいゆい」で見かけた。調理用の青パパイア、国頭産の柑橘「タルガヨー」と書かれています。
途中のオクマビーチ(宿泊ホテルの候補に挙がっていたJALプライベートリゾート)へも寄ってみようかと一瞬考えたものの、駐車料金がかかるところはダメ、やめておきました(^o^) どこまでも堅実そのものでしょ。
…と言いつつ、この日のホテルは3泊中最もお高くて、高級そうだから、チェックイン時刻に合わせてホテルへ到着したい!

・・・続きますね。