秋になると見られる色鮮やかな鳴子峡の紅葉、その見事な紅葉と共に温泉地としても名高い鳴子温泉#59127;
鳴子温泉郷は5つの温泉地、鳴子温泉・東鳴子温泉・川渡温泉・中山平温泉・鬼首温泉の総称です。
鳴子温泉は宮城県の北に位置する大崎市内、美肌効果の高い重曹泉を中心に多彩な泉質に恵まれた、古来より湯治や療養滞在、宿泊、日帰り入浴もできる全国的にも高名な温泉地。

まだ私が元気でいた頃に家族で鬼首温泉のホテルリゾートパークオニコウベへ、また一昨年の夏には秋田県の秋の宮温泉へと今までにも何度かは通りがかってはいたものの、実際に鳴子のお湯につかった事はなかったのでした。
宿泊しなくても気軽に旅館と共同湯のお風呂が楽しめる、1枚1200円の「湯めぐりチケット」もありますが・・・
もうお解りですね・・・私は、ひとりではお風呂に入れない・・・・でもひとりで女性用のお風呂に入れなくたって、貸切風呂に入ればいいのさ#59120;勿論リサーチ済みよ#59125;

温泉マニアの間では超・有名、その方面のサイトには必ず登場する「旅館すがわら」。
こちらの旅館は使われている食材も豊富で食事も美味しいととても評判の良いところ、私もゆっくりと宿泊してこのお湯に心ゆくまでつかってみたいものと、実はかつて予約をしたのです。
どうして泊まらなかったかと言いますと、他に遊びに行くところが出来てしまったから。
ひとりで自由気ままに温泉で入浴できなくなってしまった今、あの時に無理しても宿泊しておけば良かったなぁと思います#59143;



かなり古い建物ですね、写っているのは、全て「すがわら」です。複雑な外観の建物だ。
宿の玄関脇には温泉卵コーナーがある。
生卵持参で、温泉たまご#59127;が作れるのです。あ!知っていたのに卵を忘れてしまったわ#59142;

鳴子の一番大きな温泉街で、旅館、民宿、お土産店などが軒を並べるメインストリート。
その中では比較的小規模で家庭的な雰囲気をもつ温泉宿「すがわら」。

向い側の「酒屋」さんのところから撮りました。
地ビール「鳴子の風」ののぼりを見て、私は買って帰りたくなってしまったです#59028;
1本 (330ml)ブルーベリー・山ぶどう・ラガーの3種類があり、その3種類を買い占めました。
その又向かい側にも、名物「栗団子(大きな栗をお餅で包んで、みたらしのタレをかけたお団子だそうです)」屋さんがあり、そちらのお店へも行ってみたもののすでに売切れてしまっていました。

すがわら旅館には混浴の大浴場とその外に露天風呂、そして婦人専用内風呂。
さらに素晴らしいことに、半露天風呂を含む貸切の家族風呂が4箇所もある。そのそれぞれが24時間、自由に入れるんですって。
先にフロントに、日帰りでも貸切で入浴できるかを聞きに行った夫。
「おいくらですか?」「おひとり500円です」
「え!貸切で500円で良いの?」
私の脚の悪いのを見たお兄さん、「どうぞ、1階のお風呂をご利用ください。少し広めですし、手すりも付いていますから」

フロントの裏側を廻って行くような場所に内湯が2箇所あり、手書きの札を「入浴中」と裏返してドアにかけて、鍵をかけてしまうと貸切風呂になるのです。
浴室は薄暗い。



古そうな浴室で、鳴子の宿にはこういう古びた感じの浴室が多いのではと思われました。
この浴槽は普通より深さがあるのだが、戦争中に浅草から子供達が来た学童疎開、その時の湯船が当時のそのままで残って・・・・
これは疎開していた小学生が立ったまま、多人数で入れるようにという事らしい。
浴槽の底に小石が敷き詰めてあって足の裏がツボ圧し状態で心地良い。
お掃除はされているけれど、決して風情のある浴室とは言い難い。
しかし、このお湯の濃さ!このぬるすべ感は入ってみなくては解るまいって#59140;
無色透明で少しとろみのある、やさしく柔らかな「美人の湯」。
肌触りがいいので、何回も立ったり座ったりを繰り返して腕や肩をさすってしまいました。
そう言えば、鳴子温泉郷には「うなぎ湯」で名高い温泉旅館がいくつもありますものね#59126;

出た後に旅館の人に出会ったので、隣の浴室も見せて頂きました。
我々の利用した浴室と同じような感じです。浴槽が少し小さいですね。
自家源泉を持っているので、お風呂はどれもが掛け流し。加水、加熱、循環一切なしの「重曹・食塩泉100%の湯」です。
利用した浴室にも、湯もみ用の板が2本ありました。
湯もみをしないと脱衣所の分析書の掲示にもあったように、源泉温度は98.4度となっていましたから上の方はかなり熱くて入れません。
だから源泉で、温泉卵が出来てしまうはずです#59133;
源泉注入の量を湯番さんが調節してくれているのでしょうが、それでもかけ湯をした時には熱く感じました。
湯口から流れ出るお湯の量、私には少なく思えましたが源泉の温度が高いのでそう大量に注入出来ないから仕方のないことなのでしょう。
かけ湯の時に熱く感じたお湯も入ってみると、ちょうど良い感じです。

ここには木の香りのする浴槽もないし、脱衣場に風情があるわけでもない。
それでも必要なもの、テッシュも麺棒も扇風機もあった。
ベビーベッドもあるから、赤ちゃんや小さなお子さん連れでも気兼ねなく入浴が出来るのです。
ベビーベッドの下には、子供用のおもちゃも沢山ありましたよ。
設備ははっきり言って新しくありませんし、お風呂から外の展望も望めません。
高級感がお好みの人にはお奨め出来ませんけれど、今の私にはこれで充分#59028;

昨年秋テレビ東京で放映された、テレビチャンピオン・プロディースによる天然温泉かけ流しの足湯「蒼天の湯」が中庭にはあるとのことでしたけれど、そちらは宿泊のお客様専用の利用の模様でしたので遠慮しました。
汗を流しながら出てきた私達に、フロントのお兄さんが(他の方のサイトを見ると、現在の経営者)「大丈夫でしたか?」「とっても良いお湯でした。気持ちが良かったです」
「次は是非、お泊りでいらして下さい。一階のお部屋をご用意させて頂きます」ですって。
勿論、期待以上の満足感があった私達です。
今回は貸切家族風呂を使わせていただきましたが、この旅館は他にも広く明るい混浴大浴場や、混浴の露天風呂などもあります。
フロントの対応もとても感じよくて、いつかもっと身体が良くなったら泊まって全部のお風呂に入ってみたい、そんな風に思わせる宿でした。
旅館すがわらさん、ありがとうございました#59117;

※すぐ近くの(共同湯)早稲田桟敷湯にも、貸切露天風呂があり、こちらも格安の料金で利用できます。
ただ今改装中でお休み、今月末には再開されることでしょう。