8月と言えば、思い出して・・・聴いてみたくなるのがこれです。
某Sさんのブログ記事がきっかけとなって、聴きたくなり・・・ついでにネタにしたくなったのだ。

歌手・石川セリの代表曲とも言える「八月の濡れた砂」。

1971年8月に公開された、藤田敏八監督作の日本映画。ロマンポルノに移行する前の、旧日活最後の作品とか。
真夏の湘南を舞台にした・・・と言っても、映画は観ていないので失礼。

あたしの海をまっ赤に染めて
夕日が血潮を流しているの
あの夏の光と影は
どこへ行ってしまったの
悲しみさえも焼きつくされた
あたしの夏は明日も続く

使われている挿入歌です。曲の歌詞に合った彼女の気だるい歌唱、センチメンタルなムードがより切なさをもりあげているものに思えます。
同じく「ダンスはうまく踊れない」は、井上陽水が彼女の為に作った曲。その後二人は結婚するのですけれど・・・。
70年­安保も大学紛争も終わった後、時代は高度成長期のまっただ中。
しかし私は実感した事はなかった。きっと今と同じで、何も考えていなかったからに違いない。

この曲も、石川セリも、それからまだ荒井由美時代の=松任谷由美…それぞれを知ったのが、ラジオの深夜放送「パックインミュージック」でした。
第二部のパーソナリティであった林美雄は、池袋の映画館でこの映画を見て、藤田敏八・石川セリを番組のゲストとして招いた。
その後の彼の番組のあり方が・・・低迷していた日本映画の紹介を主体にしたものに。映画・演劇関連のゲストが多数出演するだけでなく、彼女達のデビュー&売れるきっかけを作ったのである。
詳しくは、Wikiでhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E7%BE%8E%E9%9B%84

第二部のこの時間帯は、初めは久米宏の番組だったのだ。知っている人って少ないでしょうね。
自己紹介の時の初々しさ、「関口宏さんの宏です。これから久米宏でわかってもらえるようになったら良いな」と言っていたのを覚えています。
あの後テレビに出るようになって、あれ程売れるなんて。。
その久米が体調不良により番組を降板。急遽起用されたのが、林アナだったのです。

番組のエンディングに流れたのは「シバの女王」。アンデス民謡のフォルクローレ「花祭り」もここで知ったかと思う。
高校生だった私は…って、年がバレバレですね。
ろくな勉強もしないで深夜放送だけを聴いて、なんとなくわかったような気でいた。大人の入口に立っているつもりでいた。
それにしても若さって、バカさ!?だって朝の5時まで起きていて、それで学校へ行っていたのだもの。
お休みの日曜日は、朝から映画三昧の日々。今思うと・・・体力あったなぁ~!

2002年7月13日。林美雄は50代の若さで突然亡くなった。それから藤田監督も、俳優・原田芳雄も続いて。。
一部のDJであった「ナチチャコパック」の野沢那智も、3年前に亡くなっています。
皆さん遠くへ旅立たれてしまいました。・・・シミジミしてしまいます。
月日が流れ・・・私も大人になって…立派に歳をとってしまいました。中身は変わらずにね。。