最近はドラマに限らずテレビに対して期待を持つとか、楽しみにしているとかってないのですけれど・・・・。
毎週水曜日から木曜の0時半まで放送される深夜ドラマ「おかしの家」にはハマってます。
見ている方いらっしゃいますか?
〇BS系「テッペン!水曜日・水ドラ!!」枠で放送されるドラマです。
昭和のままで時が止まってしまったかのような・・・東京下町に佇む駄菓子屋「さくらや」がその舞台。

主演の太郎をオダギリジョー、祖母=八千草薫の営む店とその周辺だけがドラマシーンのほとんどを占める。
(上の画像は、撮影中のもの。中央の二人は、主役であるオダギリジョーと石井監督です)

登場人物は店の裏庭に屯する・・・太郎の友人たちと、子連れで地元に戻ってきた同級生の礼子=尾野真千子・・・。
そこに毎回、藤原竜也などのゲスト出演はあるものの・・・30分弱の番組中で、特に何があると言う訳ではない。

何時潰れてもおかしくない、流行らない駄菓子屋。 嶋田久作演じる近所の風呂屋の主人の存在など。
実際には厳しい状態ながら、それでもシリアスな面は前面に出てこず…ゆる~い雰囲気だけで一話ずつ終わってゆく。
八千草薫が演じるおばあちゃんはこんなに穏やかで、優しさに満ちた年齢の重ね方って難しいと思うけれど、だからこそ家族だったら良いなぁと思わせてくれる存在です。
そんな祖母への太郎の「この駄菓子屋は無駄なものだとは思えない」「続けていくのは、おばあちゃんの為さ」と内心の思い。そして彼女に対する優しい言動。

監督の石井裕也作品は、昨年「バンクーバーの朝日」を。女優・満島ひかりとの結婚のきかっけともなった「川の底からこんにちは」はDVDで鑑賞済み。
話題作「舟を編む」は未見ながら、この原作本はとっても良かったです。三浦しをん作品は特に読みたいと思っていなかったのだけど、作者を見直したきっかけとなった作品でした。

太郎と礼子の恋の行方も?
カッコ良さをユルユルよれよれのTシャツと作業着姿。無精ひげと伸びきったヘアスタイルでカバーしたオダギリジョー。
一見大ざっぱなキャラを演じる尾野真千子=礼子、しかしそこには身近にある意外とも思える愛らしさ、一途な生き方が見えてしまう・・・のが彼女の魅力って事かしら?
ダメ男太郎の煮え切らない態度、それは今時男子の自信のなさから?主題歌の「大人だろ~~~?」は、このシュチュエーションにピッタリなのでした。
常に積極的に出る礼子は、現代の世相を表してのものか?

深夜の為見逃すことも多いのだけれど・・・
放送後の一週間は無料配信をしているから…そちらで見ていますhttp://www.tbs.co.jp/okashinoie2015/

「さくらや」全体の雰囲気が、ドラマを成立させる柱となっているような。。
出演者達それぞれの力の抜けた演技も深夜に見るのにピッタリだから・・・見ていると和みます。優しい気持ちになれるのです。・・・それでいてチャンと、意味のあるドラマだって感じられるのも不思議。

夏頃に他局でやっていた、池井戸潤原作のドラマ「民王」も面白かった。
やたらとしつこくてオーバーな番宣が続く、同原作者の「〇町ロケット」。本は面白くて一気読みしてしまったというのに・・・見る気さえおきなくなる。。・・・地味でも丁寧な、良質な内容の放送を願うばかりです。