西吾妻山連峰の中腹、900mあまりの標高地で、鎌倉幕府の御家人が発見、開湯したとされる白布温泉。
白布大滝と渓谷清流がせまる景勝地は、登山に散策、冬はスキーの基地ともなる。
また米沢を領した上杉家が鉄砲の製造の場とする等・・・700年の歴史ある温泉でありました。


山はまだ芽吹きの季節、ここまで目にしてきた風景とは変わって、未だ冬の名残りさえ感じられるのであった。

          
猪苗代湖・磐梯高原から「道の駅裏磐梯」も過ぎ・・・冬季通行止め、夜間通行止め期間のある「西吾妻スカイ バレー」を無事通過。


福島との県境、白布峠を越えたら米沢市になるのです。


山道を下ったら、一変して・・・桜咲く春の光景が広がっておりました#59130;
県内でも標高が高い為、GW中に開花する桜・・・平地ではとうに終わったフキノトウや土筆も、これからって感じだった。
私達の訪問前にも、降雪があったばかりと言う。
          
数軒の旅館が点在する温泉街とも言えない小ぢんまりとした地区には、かつて白布温泉の特徴とも言える茅葺屋根の宿が軒を連ねていた。
それは江戸時代より続く湯治宿「東屋」「中屋」「西屋」と・・・白い雪を被った茅葺屋根3軒の姿、幻想的なムードは旅情をかきたてる光景だったそうです。


ところが2000年に起きた火災で、「東屋」「中屋」は全焼。
現在も続いてかつての姿・・・茅葺屋根を残すのは西屋のみとなってしまった。屋根に厚く降り積もった雪が、迫りくる炎より建物を守ったと聞く。

      
「東屋」「中屋」ともに再び茅葺屋根で建て直す予定であったが、消防法によって許可が出ず。木造屋根に建て直して営業を続けているのでした。
赤いポストが置かれた道路脇の奥、「東屋」さんへは10年以上前に夫婦で温泉巡りにハマっていた頃に宿泊した。
またその時、隣接する「西屋」さんでも日帰りの立ち寄り入浴したのは懐かしい想い出。


茅葺き屋根で佇む歴史を感じさせる「西屋」さんでも、新館は普通の木造建築なのです。


無色透明ではあるけど、とにかく湯量の多い白布の湯。
湯小屋の天井近くから突き出た竹の湯口から、激しい勢いで流し落とされる「湯滝」の迫力!
それ程多く注ぎこまれているのに、湯船が小さめの為に新鮮な湯が常に洗い場まであふれ出す気持ち良さ。
以前訪問した時には、あまりの熱さに加水して入浴せざるをえなかったものの・・・。
温泉好きなら滝のように流れ落ちる様子、、打たせ湯の出来る温泉を、一度は経験してもらいたいと思ってしまうのだった。

          
泊まった宿「高見屋別邸 山の季」さんについては次回に。