明治初めに日本を訪れた、旅行家である英国人女性イザベラ・バード。
彼女は日本以外に世界各地、朝鮮&中国に関する旅行記を残しています。
その中で日本は度々訪れていており、都合5回ほど来日。
満州や朝鮮、中国への旅のベース基地や夏の静養のため、日光や湯元温泉に滞在していました。

その旅行記をまとめた「日本奥地紀行」の著作で有名ながら・・・田島から南会津地方の自然の美しさは、特にバードを魅了したようです。

私たちは田島で馬をかえた。ここは、昔、大名が住んでいたところで、日本の町としてはたいそう美しい。この町は下駄、素焼、粗製の漆器や籠を生産し、輸出する。(略)この地方はまことに美しかった。 日を経るごとに景色は良くなり、見晴らしは広々となった。山頂まで森林におおわれた尖った山々が遠くまで連なって見えた。山王峠の頂上から眺めると、連山は夕日の金色の霞につつまれて光り輝き、この世のものとも思えぬ美しさであった。


お昼はどこで食べましょう。・・・と考えた時に思い出しました。
喜多方と言えば、一般的には喜多方ラーメン。
そう、喜多方と言えば・・・朝から行列の出来るラーメンと蔵の町です。

        
でも私が行きたかったのは、昨年7月にかき氷を食べに行って、特に印象に残った。地域に根付いた甘味処として、地元で愛され親しまれている・・・まりこさんのお店「うらら」さんなのでした。
私:「せっかくだから、まりちゃんのお店に行こうよ」
ナビに「まりちゃんのみせ」と入れようとする夫#59142;ち・ち・違う~~ 勝手にそう呼んでいるだけで、「うらら」さんが店名ですからね#59142;


年期の入った外観、店内もご覧のように雑然としていますが・・・これも味のうち。
オーダーを取るのも、メニューを作って運ぶのも一人で頑張るまりこさん。
親しみのあるまりちゃんのキャラは健在です。
少しだけお話しさせて頂いたのですけど、昨年出た「にっぽん氷の図鑑 かき氷ジャーニー」への掲載後は、倒れるのじゃないかと思う程忙しさ全開だったそう。
ところどころに会津弁の混じる言葉使い、笑顔の優しさは期待に違わず#59125;
私達が栃木から訪ねて行った事も含めて、とても喜んでいる様子。


お店で食べたものは・・・ちっちゃいけど具たくさんのグラタン、(のり、きなこ、あんこ)の3種の味が楽しめるお得な焼き餅セット。どちらにも美味しいお浸しが付いています。
                       
粒あんの白玉ぜんざいにだって、お口直しの玉こんにゃくが付いてきます。
その上、どれもとってもリーズナブル!
店主まりこさんの親しみやすい人柄の良さには、ホント癒されます。これはまた立ち寄りしてしまうかもしれない#59126;

甘いいものでエネルギーチャージした後は…またも、喜多方の酒蔵巡りだ#59144;
          
・・・ホント好きよね。
こんな雨降りの中でも、濡れながら酒蔵を巡る私達。

      
本来蔵の町である喜多方は・・・酒・味噌・醤油などの醸造業が盛んな町でした。
特に日本酒づくりは今でも盛んで、数々の賞を受賞した蔵が市内各所にあります。多くの蔵が店舗や資料館などとして、今も活用されています。


こちらは、小原酒造。
酵母にモーツァルトを聴かせ、醸造するというユニークな蔵元です。雨でも店内は、多くの観光客でにぎわっています。


「蔵粋(クラシック)」「アマデウス」「純米協奏曲」など・・・・店内に並ぶ銘柄のネーミングも凝っていました。
見学に、テイスティングも少々。ほろ酔い気分で、雨の中お散歩#59126;




「ほまれ酒造 雲嶺庵(うんれいあん)」さん。
ここでも駐車場から雲嶺庵に行くまでに、仕込み水が出ているところがありました。


1300坪の日本庭園も見どころのひとつです。
   
店内奥に飾られたステンドグラスコーナーは、並ぶ酒瓶とステンドグラスに光が反射して綺麗。館内のあちこちに、団体さんがツアーの途中とかに立ち寄りをしそうなムードが溢れています。


街中のこの蔵だけは、以前にも訪れていました。

「大和川酒蔵北方風土館」は、喜多方の蔵の中でも寛政2年(1790)創業の老舗酒造店。

     
寛政年間創業の酒蔵だけに、酒造りに関する道具も多数展示されています。
当然、きき酒もできました。
          
大きな酒蔵ではありませんが・・・歴史を感じる重厚感、清潔感と、静かな中で見学出来ました。



大和川酒蔵北方風土館日本酒 / 喜多方駅

昼総合点★★★☆☆ 3.0





最後の蔵は、こちら。
     
「酒塾」の暖簾がかかったお店が現れます。
大正8年(1919年)創業の「喜多の華酒造」です。酒蔵としては喜多方では一番新しいとか。

長年の経験と工夫からひとつの酒蔵でも、数種類の日本酒が出来る。
それには、やはり、水が命!どの蔵元でも敷地内・館内で冷たい地下水が汲み上げられている様子が伺えました。山間の町ならでは・・・と思わされました。