この場に佇むと・・・まるで時が止まっているかのよう。全景を眺めたあとは、伊根町の町並みをゆっくり往復してみる。


「日本で最も美しい村(the most beautiful villages in japan)」と称される・・・ここ伊根町。
京都北部の観光名所の代表である、伊根町の舟屋(ふなや)です。
この地は、古より海とともに生きてきた町。

人々は「舟屋」と呼ばれる住居と船揚場を兼ねた建屋を生み出して、海に近いところで暮らしてきました。それは豊かな海の幸に恵まれていた証であった・・・。

          

しかし現在のような陸路が通じていない、渡し船による交通のみ…と限られていたのだから。海の荒れた日は船の行き来に支障をきたす場合もあっだろう。


        
家並みの美しさから、ドラマ「ええにょぼ」、映画「釣りバカ日誌」のロケ地にも選ばれたほど。TOKIOの「DASH島」でも、ここ伊根の舟屋が紹介されています。
それでも住人にとって生活の場。路上に移動販売の車が停まり、お店を広げていました。



舟屋は、1階が船のガレージ、2階が居室となった独特の珍しい構造をしています。
海辺ギリギリに建ち並んでいるので、海から眺めるとまるで海に浮かんでいるかの様に見えるのも特徴。



          
現在も約230軒ほどの舟屋が現存しているそうです。
舟屋群が伊根湾を囲む形で建ち並ぶ様子を眺める。


舟屋の通りを挟んで立ち並ぶのが母屋。生活の拠点は母屋で、舟屋は二次的に活用しているのだそう。
舟屋の中を見学可能な、伊根町のガイド付き散策ツアーもありました。

          
創業260年を迎える老舗酒屋、「向井酒造」にも立ち寄ってみました。
向井酒造さんは「伊根満開」「ええにょぼ」「京の春」など・・・伊根町唯一の酒蔵なのです。




こうして注目される、ずっと以前から・・・

この伊根には・・・

この海で育ち、この海を知り尽くした、人々の暮らしがあり・・・。

伊根の美しい景色を愛し、四季を通じて海からの恵みも受けてきた…その全てが「伊根の“宝」であった。

観光客として訪れた私にも、そう思えた一時。ホンのチョッピリだけながら。。。