つばさよつばさ

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2007/09/27
  • メディア: 単行本



私はいつもベッドの中で寝付く前の睡眠剤代わりとして、本を読むことを常としています。
今日紹介するのは、そんな時ぴったりな軽めの文章、楽しい内容のエッセイ集。
書く作品が次々と映画化・ドラマ化されている、現在乗りに乗っている作家・浅田次郎作の「つばさよ つばさ」です。
これまで作者の小説は読んでいたのだけれど 、彼のエッセイ集は初めてのこと。

書かれている内容は、作者が訪れた世界中の情景や食べ物にホテル、そこでの出会いなど旅の醍醐味が満載なのだ。
今の私は以前のようには気軽にどこへでもという訳にはいかなくなってしまったものの、読んでいると本当にどこかへ出かけて行きたくなってしまうのです。
NY、パリ、ロンドン、ヴェネツィア・・・ツアーであったに関わらずどこもかも懐かしい良い思いでばかり。出来ることならもう一度行ってみたいな。
しかしそのような単純な私の発想とは全く異なる展開を見せてくれる。さすがはここでも浅田ワールド。
語彙の豊富さ、日本語の美しさに改めて気づかされるのみでなく、深い教養に支えられた文章は満足感も高い。
川端康成や三島由紀夫、トルーマン・カポーティなど有名作家については作中でふれています。
あいかわらずのストーリーテラーの名手であるから、時には笑い出したくなるような箇所もあり・・・・どれも飽きさせることなく、楽しく読めました。
本書は、日航機内誌に掲載されたエッセイをまとめたものだそうです。

これまでに「天切り松 闇がたりシリーズ 」「地下鉄に乗って」「椿山課長の七日間」「月下の恋人」「月島慕情」等・・・数冊を読破したのみ、私はごく普通の愛読者です。
天切り松 闇がたりシリーズはこちら#59098;http://plaza.rakuten.co.jp/simarisu2/diary/200703060000/
地下鉄に乗ってはこちらへ#59098;http://hana2009-5.blog.so-net.ne.jp/2010-04-23
月下の恋人#59098;http://hana2009-5.blog.so-net.ne.jp/2010-02-17

「蒼穹の昴シリーズ」を書くに当たって中国各地を取材で訪れたエピソードの数々が書かれていたことからも・・・・
ここはやはり「蒼穹の昴」は読んでおかねばと思った次第でした。

ああ、もう一冊あったはずなのに・・・もう書くだけの気力がない!

蒼穹の昴全4巻セット (講談社文庫)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2010/03/04
  • メディア: 単行本