今日からまた、先週の旅の続きに戻ります。
佐渡でまず真っ先に思い浮かぶのは、金山の歴史かと思います。
1601年(慶長6年)に島内の鶴子銀山の山師によって発見されたとされる佐渡金山。
江戸時代に本格的な開発が始まり徳川幕府300年の財政を支えた、金山の跡が残っているのです。
開始以降盛衰を繰り返しながら平成元年3月まで、ここでは388年間採掘が続けられたそうです。
この間に採掘された鉱石は1500万トンにも及び、金78トン、銀2300トンを産出した日本最大の金銀山でした。

            
途中の車窓から見えた「道遊の割戸」。大鉱脈の露頭掘跡だとか。
山頂を二つに断ち割った壮大な採掘跡は、佐渡金山のシンボルとなっているという。

駐車場に車を置いて金山に入ろうとしたところ、「あの車は、お宅の車ですか」と他所の方に呼び止められました。
もう一度、停車したところへと戻ってみます。
そうしたら・・・ガーン!!なんと、車のドアがぶつけられて凹んでいるではありませんか!
オイオイ・・・こんなところで、どうしてこうなる!?
旅の途中だから余計になのか・・・私達の気持ちまで凹みました。


地下にある江戸時代の採掘の様子を約70体の電動人形で再現したとの観光コース。
私が薄暗い長い地下道を歩くのは無理と、最初から思っておりました。
ずっと以前に、県内にある足尾銅山で見た時も怖かったしね。
思わぬ事故もあったことですし、歴史ある金山の観光はざっと外を見ただけで終了。
簡単すぎる!?もっとお知りになりたい方は、こちらへhttp://www.sado-kinzan.com/index.php

そのまま向かったのは、大佐渡スカイラインです。
大佐渡山脈を縦走する観光道の「大佐渡スカイライン」は、4月に冬季閉鎖が解除されたばかりでした。
海上のフェリーの上から眺めた山々にはまだ多くの雪が残っていた。海に浮かんだ連なった雪山です。
そんな様子から、随分と遠くまで来てしまった・・・との感慨をもってしまったものでした。



佐渡の最高峰・金北山を中心としたドライブコースの、大佐渡スカイライン。
ここは全島を眺められる、全長30キロのパノラマコースなのでした。でも霧のため?雲の上だから?島の全容はほとんど見えません。



雪解け後の日のあたる斜面に咲くのは、沢山の紫色をしたカタクリの花。
柔らかな萌黄色したフキノトウも、まだ顔を出したばかりでした。

絶景スポットである、「白雲台」からの眺め。しかしここもまだ雲の上なのです。



それから下へ下へと下りてきて・・・ようやくこの辺りで、佐渡島の風景が目の前に現れてきたのでした。


右端の水面は海ではありません。両津港の近くの加茂湖です。
加茂湖では、牡蠣の養殖をしています。

目にできたらラッキーと思っていた高山植物のシラネアオイ、しかしまだ早くて影も形もなかった。
佐渡島が「花の島」と言われるようになるのは、やはり来月に入ってからになるのでしょう!!

透明で青く透きとおった海、雪渓の残る高い山、風情のある人家に水を張った田・・・と、この島は小さいけどなんでもある島なのでした。


真野町まで下りて、今度は工場の見学です~~ 題して「佐渡のお酒を知ろう!」でした。キャッ!
佐渡の地で100年以上続く、清酒「真野鶴」の醸造元である尾畑酒造さんです。



通り沿いから奥の駐車場まで。間口は狭いが、大変に奥行きのある家屋ですね。
出入り口の上には、酒蔵のシンボル・杉玉が下がっています。
最初に玄関ホールにて簡単なビデオを見て、説明を受けました。ここは案内係さんの説明も上手。
その後、長いカウンターで利き酒が出来ます。少量ずつ入れてくれますが、種類が多いので思っていたよりも利きました。

佐渡島には多くの田んぼがあり、佐渡産のコシヒカリが採れます。
ここ真野町には良質な水があり3つの蔵元を有することから、アルコール共和国として独立をしました。
尾畑酒造はその中心的存在として、また新潟県で最初に酒蔵見学を始めた蔵として知られているのだそうです。
http://www.obata-shuzo.com/home/
作られた「真野鶴大吟醸」は、フランスのエアライン「エールフランス」のファーストクラスで供されている日本酒なのですって。

店では、拉致被害者である曽我さんジェンキンスさんの娘さんが働いていました。
ハーフなのだけど小柄で地味な感じだから、意識していないとわからないのですけれど・・・やはりお肌の感じなどが日本人とは違うのですね。
日本での生活にも慣れたのか、自然な日本語。レジも慣れた手つきで一生懸命に接客して働くその姿。
素人の方なので言葉をかける事、写真に撮る事は控えましたが・・・すっかり佐渡の生活に溶け込んだように見えるブリンダさん。
お母さんの国・日本で、海外からのお客さんの来店時には通訳さんとしても活躍するのかな。今は本当に良かったね。

しっかりと試飲をして購入したのは、フルーティで口当たりの柔らかな「真野鶴大吟醸」。これは勿論、お約束ですもの!!
               
ずっと前、エールフランスは一度だけ利用した事ありましたが・・・
一番上等なグラスで頂いたら、エコノミーな家のリビングがもしかしたらファーストクラスに変身できるかも!?なんてね。

この後も、たらい船に乗ったり?(ホント?) 砂金掘りをしたりと・・・色々ありますので、また明日。