また、しつこくも旅日記に戻ります。
この日の宿は横手市三内。田舎の長閑な景色を眺めながら、市内から山間部へ。
            
秋田県の南東端に位置する横手市三内地区は、奥羽山脈に囲まれた山村です。
これまで泊まった事のない、変わった、面白そうな宿という理由で決めました。
この宿にも仲居さんはいません。一泊目と同じパターンですね。

山の奥へ、奥へと進んでいきます。ガードレールがクネクネなのは、積雪の多さからなのでしょうか。
こんなところにホントにあるのと思ってしまう、昔ながらの・・・山間の一軒宿です。


ボロボロの外観から、また夫が「これで大丈夫?!」「もしかしてトイレが水洗じゃないとか、何か嫌だなぁ~」ですって。
失礼しちゃう、いくら激安宿好きと言っても、そこまでは致しません#59121;

横長の建物。
ほぼ真ん中辺りに、宿の歴史を物語る共同の炊事場が残っていました。反対側には懐かしささえ感じる、学校の合宿所のような洗面スペースも。
よく言えば、風情を感じる空間なのでしょうね。


創業53年の老舗温泉旅館です。
いつのころからか山仕事の人々が疲れを癒すようになったのが、三ッ又温泉の始まり。
古くから湧く温泉へは、湯治客達が馬を連ね訪れていたのだそうです。
2006年に一旦閉めるも、温泉再開を望む地元住民や常連客の熱い声に後押しされ再開を決意したと。。。
「木漏れ日の湯 三ッ又温泉」http://www.cs-mitsumata.co.jp/onsen/index.php

1階の廊下の最奥。
貸切風呂への入り口手前が、私達のお部屋「すずらん」。二間続きの和洋室です。
ドアを開けて右には、シッカリと広いおトイレ。左の洗面台周りも綺麗。

襖を開けると8畳の和室。和室の奥にはツインベッドの置かれたフローリングの洋室の間どりです。
清潔感の感じられる、明るいお部屋でした。
窓の外の源流のせせらぎが、自然からのBGM#58948;
お部屋、水回り共に新しめで、清潔そのもの。
何しろ今回の3泊中、こちらが一番高いお部屋なんですから#59125;
案内してくれたスタッフさんも「この宿の中で、最も良いお部屋ですよ」って。


嫌ですわ。おトイレのドアを開けたまま、写真を撮ってしまった。
アメニティには、女性用化粧品セットのサービスも。
洗面所の棚にコットンやリングケース、ポプリや炭を使った消臭剤が置いてありました。

館内の貸切風呂は二か所あり、どちらにも内風呂と露天風呂があります。
宿泊客でしたら貸切風呂は二十四時間何時でも使えるものと思っていましたら・・・無料なのは一度だけとか。
これは繁忙期であり、満室だったからかもしれませんが。。私が大浴場へ入れないものだから、交渉して特別に翌朝にも入れるようにして頂きました。

到着後すぐに入ったのは、露天付貸切風呂「三ッ森の湯」です。


木製の大き目の浴槽は、家族連れでも一緒に入れる十分な広さ。そして渓流沿いにある露天風呂は、まさにプライベート空間そのもの#59130;
ヒノキの香る内湯と、山間の森林浴を同時に堪能できました。
外の石造りの露天風呂。全体が虫よけの為の白いネットでスッポリと覆われてしまっているのは、何だか???って感じながら、その理由は翌朝実感しました。

ここで避けられないのが、カメムシ=「あねっこ」の飛来。
その為に部屋にはガムテープの準備も。
そしてこの地の短い夏に付きものなのがアブです。水のきれいな所に住む生き物であるアブ、それは仕方のない事ながら、刺されるのは嫌ですものね。
とにかく周囲にあるのは杉林と渓流のみ。これなら初夏には、蛍も楽しめるのではないかしら。…と言っても秋田は遠いですけどね。


翌朝、「両方ともお湯を入れておきましたから、どちらでもお好きな方をお使い下さい」と、言われて・・・
小さい方の「甲の湯」は三ツ森の湯より少し小さめの内風呂と露天風呂です。でも二人で使用するにはピッタリな広さに思いました。
単純アルカリ泉の、ちょど良い湯加減です。
前日のガツンとくる硫黄泉も好きな泉質ながら、透明でサラリとしているこちらの温泉も、肌に優しい感じで気持ちよく入れました。

次は、「谷の精霊」、「渓流の王者」とまで呼ばれる岩魚尽くしの夕ご飯です。#59063;