2013年の大河ドラマは、福島県の会津若松を舞台にした「八重の桜」。
           

それは今後京都へと舞台を移してはしまうものの・・・
昨年3月に東北地方を襲った大震災、それに伴って起きた原発事故により多大な被害を受けた福島県と福島の人々を力づける。東北復興を支援する一環として企画されたであろう・・・ドラマです。

福島県の会津若松に生まれた、後に同志社大学を創設する新島襄の妻となる新島八重の生涯がテーマとなっています。
前回の第3話 「蹴散らして前へ」まで放送終了しているのですが、幼少期から非常に活発で男まさりな少女であった山本八重とその家族、会津藩の人々の営みが描かれました。
黒船来航からはじまる、それまでの誰も直面したことのない激動の時代へ。
動乱の幕末から明治への時代を生きる人々の様子がスピーディなストーリー展開と共に生き生きと描かれて、中々面白い好調な出だしに思いました。
実際の新島八重と比べて、綾瀬はるかはホッソリしているし、何となく現代風なのは仕方がない。それでも元気いっぱいのお転婆な子役の八重が年ごろの八重とへ、スムーズで無理のない変身ぶりでした。
「篤姫」の宮崎あおい同様、異性からも同性からも好かれる女優・綾瀬はるかが起用された意味が大きいと思う。

初回はあまりにも教訓めいた「什の掟」が強調され過ぎかなと感じてしまったものの・・・
会津に蘭学所を開くこととなった、兄の覚馬が今のところは主役のような扱いとなっています。
優秀さゆえ江戸へ勉学に行った八重の兄・山本覚馬=西島秀俊は、西洋の技術を貪欲に習得していく他藩の動きを知り焦ってしまう。
故郷の会津ではその頃、会津藩の砲術指南である父・山本権八=松重豊、母・佐久=風吹ジュンの元で、ノビノビとした少女時代をおくっていた八重。



西島秀俊は・・古くはテレビドラマの「あすなろ白書」、その後は「Dolls」など映画の仕事が目立っていましたが、ここにきてスッカリ良い俳優さんになったなぁと思う活躍ぶりを示しています。
通りすがりの藩士に鉄砲を侮辱されて怒った覚馬が、槍の試合に挑む筋肉ムキムキシーンはカッコ良くて・・・いや~惚れ惚れ。おばちゃんでゴメン!
最初の夫である川崎尚之助=長谷川博己も、明るく大らかなキャラを演じて悪くはないのだけれど、スタイルの良い人だけに現代劇の方が似合っているように感じます。

                
四季折々の美しい会津の風景の中で繰り広げられる、八重の生い立ちや足跡・・・登場人物たちそれぞれの凛とした佇まい、優しげな会津弁でのやりとりから成っています。
そして続く安政の大獄、大政奉還、鳥羽伏見の戦い、八重自身も参戦した戊辰戦争へと。。

真っ直ぐ前を向いて生きる人物達の生き方は、どのような逆境でも生き続けようとするエネルギーに満ちていて、今後も期待できるものに思えました。
今後登場してくる八重縁の会津の女性達、新しい明治の女性へと変身後も「ならぬものはならぬ」の教えを貫いた八重の姿や生き方も楽しみたいものです。
http://www9.nhk.or.jp/yaenosakura/