すぐそこに、北海道が見える町・・・三厩。
駅前から続くのは、「竜飛」「十三湖」へと至る「竜泊ライン」です。
それにしても駅前なのに、店舗はおろか一軒の民家さえない。
でもこんな駅前があっても良いよね。


到着後、まだ時間があったので・・・店主が話していた・・・吉田拓郎の歌う「竜飛崎」の歌詞に出てくる、紫陽花ロードを写真に撮ったり。。
旧三厩村の村花であったアジサイは、地元の方達が道路脇に植えたのが始まりだと言う。
            
#59126;6月の花が一度に花開く
この岬には秋にあじさい 咲くと言う#59126;
・・・で始まる、吉田拓郎の・・・「竜飛崎」。

新婚旅行で訪れた青森の蔦温泉での滞在から生まれた、ヒット曲「旅の宿」・・・のコンビ、岡本おさみ氏作詞のものである。
この曲は拓郎の他に、かまやつひろしもさんも歌っているそうです。
私達もこの最果ての駅を訪れてしまった今、紫陽花の季節になったら・・・必ず想い出すだろう一曲。
遥々旅して行っただけに、旅愁に誘われます。。


見ておわかりのように…駅舎がポツンとあるだけ。他には何にもないのであ~る。
津軽半島の先端近く、津軽の最北の駅に相応しく…駅員さんの姿も、乗務員さんもいない、寂しげなムードの駅。
中央に大きく「津軽半島最北端の駅 三厩」と書かれています。こちらの駅「旅情豊かな風と潮の町の静寂な駅」として、東北の駅百選に選定されているとか。。

         
ホームでは乗車してきた「リゾートあすなろ竜飛号」が待機中。
乗務員さん、三味線演奏のお二人は乗務員用の待合所で、2時間以上待っていたのですね。

ホームから駅舎に入ったところに、設置されていたスタンプ台で「義経のロマンが今も息づく駅」のスタンプを押してみたりして時間をつぶす。。
駅の乗車人員は、一日30人前後だそうです・・・。
これだけ青い空、眩しい程の日差しの下だから、そうは感じないものの。。

雪に加えて、寒風吹く真冬であったら、どんなに心細く思えるであろう。

風景の中、途中で終わってしまっている線路、…と言えば、下北半島の大湊駅。
それからずーと前に訪れた、北海道の稚内駅が思い出されるものであるが。どちらにしても、やはり地の果て感が!心細さが強まると言わざるをえません。

          
対岸の下北には、恐山や、景勝「仏ヶ浦」、大間とあるから・・・どうしても皆さんそちらに行ってしまわれるのでしょうね。
・・・と言う私達も、先に下北へと向かってしまった訳ながら。。
リゾートあすなろは全席指定だから指定席をとらなくてはならないけど、竜飛号について言えば必要ないくらい空いていました。
少し早いけど、折り返し運転をする車両に戻りましょう。
                              
さっきお店で食べた・・・海鞘の味がまだ口の中に残っていて、海鞘の口をお茶で誤魔化す。天然の海鞘をたんまり頂く、これってお酒飲みだったらたまらない贅沢ですね。
ここはペットボトルのお茶ではなく、日本酒いきたい!などと・・・そんな呑めないけど。。

特にこれと言った観光はしなかったけど、想い出に残る津軽半島の旅となりました。

…そうする内に、他にも数人の乗客が戻ってきた様子です。中にお鮨屋さんでご一緒したお兄さんの姿もありました。


コースも風景も、帰路と往路とは基本的に同じ。


津軽三味線の演奏も始まって・・・こちらも同じでした。
ただ気になったのは、最初の数曲は二人一緒の演奏があったものの、若い彼女の演奏が未熟だったのか、その度に年配の女性が苦笑の連続。
それ以降は、一人でマイクを握りっぱなしでいた。
彼女は演奏歴は短いだけに、セミプロのベテランさんにしてみたら納得のいかないものであったのでしょう。
でも見ていても、感じの良いものではありません。
親子以上に年齢の離れた二人、難しい事はわからないけれど、年配者であったら後進を育てよう・・・くらいの余裕が欲しかったかな#59136;




「龍が翔ぶが如く 吹き荒ぶ風」からきていると言う・・・・「竜飛」の地名。

穏やかに・・・
爽やかに・・・
気まぐれに吹く・・・風。
いくつもの吹く風に、導かれるようにして訪ねた・・・津軽半島。

わずか2~3日の旅だったけど、今回も様々な出会いがありました。一時にしても、人と人をつないだ・・・これも旅の醍醐味!と思ってしまう。

列車が新青森に到着後は、スッカリ乗り慣れたものとなった「はやぶさ」の人に。

そして夜の8時過ぎには無事、自宅に到着致しました。

夫が背負うリュックひとつで出かけるものだから、基本的にお土産は買わないのだけれど。。一目ぼれして買ってしまったのが#59120;「秀鮨」さん特製湯のみ。
こういうのって今、買いたくても売っていないのでは?
それから三厩駅の駅舎内に「ご自由にお持ち下さい」と置いてあった、アワビの貝殻。キラキラしていて綺麗。タダで頂いてきたお土産です#59126;

         
季節外れだけど・・・八戸名物の「せんべい汁」、どこかで飲もうと思って買った本場のリンゴジュースに、紅玉リンゴのチップスって、これまたささやか過ぎるわ#59142;


いっぱい自慢をしてしまった・・・これが、噂の生ニンニク!瑞々しい、でも加熱をしたらホックリして・・・!美味しいね。

今回も楽しかった。次はどこへ行きましょう!
・・・って、翌週もまた遊びに行ってしまったのだった。
忙しい私達#59144;