足立美術館は昭和45年、地元安来市出身の実業家・足立全康氏が開館した美術館。
館内の見どころのひとつとされる・・・「白砂青松庭」は、横山大観の名作「白沙青松」をイメージした庭とか。
陽を受けて白く光る白砂の部分、対する深い色あいの松と・・・対照的でありながら調和した色合い、強いコントラストを感じました。

ホテルを出て、真っ先に向かったのはJR駅近くのレンタカー店でした。翌日は松江駅からスタートです。
予約していた内容で、ササッと手続きは終了。
借りたのは最も安いランクの軽ながら、免責やら色々付けたら、結構かかってしまった。・・・これから二日間は、私達の足となって働いてもらいましょう!



島根で訪れてみたいと思っていたのは、安来市の「足立美術館」でした。
「安来」と言えば、民謡「安来節」。「どじょうすくい」の踊りで有名なところですね。

          
しかし現在は、ミシュラン☆☆☆に輝く足立美術館目当てに訪れる観光客の方が多いのです。


横山大観を中心として、近代日本画の名作約1500点を収蔵する館内。
5万坪の日本庭園は、アメリカの日本庭園専門誌「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」による庭園ランキングで、11年連続日本一に選ばれました。

          
周辺の自然環境を生かした純日本風の庭園は・・・・
先の白砂青松庭に、枯山水庭。白砂青松庭、苔庭、池庭など。


館内図にそって歩いたら、各スポットから異なる風情が楽しめる造りとなっています。
春は桜やツツジ、夏は新緑、そして秋は紅葉。・・・と言うには、まだ少し早めと感じられたものですけど。。。

          
美しく掃き清められ整備された広い庭園は一見の価値あり#59125;海外で高い評価を得ているのは実感されます。
日本一の横山大観作品のコレクションは広く知られ・・・・ 。所蔵作品は大観の130点をはじめとして、近代日本画の作品数は1,500点に及ぶ。。
http://www.adachi-museum.or.jp/


改めて言葉にする必要もない・・・見事な日本庭園です。背景に広がる山々を借景にした庭園と、美術館がひとつになった空間の見事さ#59130;
またそれを支え続けているのは、職人達のもつ見事な腕、庭師の努力・・・と感じました。


それから、ねぇ、見て#59125;
この青空、予報では雨または曇りとなっていたのだけど・・・こうしてキチンと晴れてくれたのです。
私ったら、やっぱり晴れ女#58942;


美しく手入れされた日本庭園は、日本人のもつ美意識や繊細さを再確認させてくれるものです。

          
上の「亀鶴の滝」部分をアップにしてみました。
開館8周年を記念し、昭和53年に開瀑した…残念ながら人工の滝とか。



「生の額絵」と呼ばれる、壁をくりぬいた館内部分から庭園を鑑賞する。・・・足立美術館の見どころのひとつとして挙げられる箇所です。
                           
こちらも同じく、床の間の壁をくりぬいた「生の掛軸」。


          
この時期、特別展「横山大観と近代日本画の名作展」が開催されていて。。

横山大観「曳船」「愛宕路」「朝嶺・暮嶽」「春風秋雨」「風蕭々兮易水寒」
菱田春草「猫梅」、小林古径「楊貴妃」、安田靫彦「王昭君」、前田青邨「山路之秋」・・・等の展示作品を鑑賞してきました。
圧巻の迫力が感じられた・・・日本画の巨匠・横山大観が、還暦を過ぎてから描いた渾身の一作「紅葉」。
大観芸術の集大成ともいえる傑作は、年に一度、木々が色づく頃のみ展示される作品だそうです。

しかも80年以上も前に描かれたにも関わらず、変わらない輝き。色褪せていません。
伝統の技を駆使しながらも、新しい日本画を生み出そうとした、大観の崇高な決意がかいま見られる。。革新を続けた画家の心に秘めた思いが伝わってくるかのような迫力ある作品でした。

                                     
旅に行く目的、それは人によってそれぞれながら。。
まず思うのは、そこでしか見られないものや、風景を楽しむ。
それは、写真集、こうした画面から目にするものとは…別の感覚であって、心に刻まれるものに思える。
迫ってくるもの、語りかけてくるものの違いがあるのだから。

庭園自体が絢爛豪華な色彩の世界に変わり、来館者の心にせまる。鮮やかさに魅せられるのも間もなくでしょう#59130;