ホテルの無料カレーに惹かれた我々#59142;、しかしその為に「しぞーかおでん」競争には立ち遅れた模様でした。

おでん横丁でも一番人気の「三河屋」さんは当然、超満員ながら。。どこの店も間口の狭い、一間長屋と言う感じでしょうか。
              
他店の人の気配のない店でさえ「予約でいっぱいなんです」と、二軒続けてお断わりされる・・・#59143;
「もう、どこでもいい!」と選んだ、この日の店「おふみ」でした!(^^)!

店名は女将さんの名前と勝手に決めつける。おでん鍋のあるL字型カウンターに、10席くらいの小さな店。厨房部分をのぞくカウンター&席は、横移動の蟹歩きでしか動けません。
怪しげで、癖の強そうなお姉さん(本当はお婆ちゃん)がやっているお店「おふみ」。
アシスタントの口数少な目のおば様とのおばちゃんコンビ、オーナーのおばさまがほぼ一人で切り盛りされている様子に、初めは心配が先に立ちました! 大丈夫か???私達…と戦々恐々の心境にて入店をす。
夫が「入っても大丈夫でしょうか?」ママ:「勿論よ、ここはね提灯が下がって、私が居さえしたら誰も断らない店よ」。
こちらのママさん、見た目はおっかない(本人が知ったら怒るね)(^^ゞ しかし意外に人当たりが良くて、、「奥さんも呑む方?」「それほどではないです」と返しますと「じゃぁ、この赤ラベルでどう?女性にはこれが良いと思うの」ですって。

サッポロ赤ラベル瓶ビールに、お通しは冷奴&釜揚げしらす。青のりの風味も効いて特製タレをかけて食べたら、美味しい#59125; ちょっと怖そうだけど、それでも坐っていたのは若いカップル一組って、どういう事!?
おそる、おそる入ったものの、一見強面のママさん、実は良い人らしくて、慣れたら、ここはパラダイスになる、かも?かも?かもね!?

前からのカップルが席を立ち、そこへ「ほかの店で軒並み断られました」と三十代かなぁ、立派な体格の兄さんが二人、席に着くなり「生ジョッキ」をたて続けに二杯#58994;#58994;
私:「やっぱり、身体の大きな人は呑めるものなんですね」
夫:「兄さんはどこから?」 内のお一人が「福島県のいわきです。静岡も、おでん横丁も初めて来ました」
私達:「わーい、お隣りだぁ♪ 私達もおでん横丁デビュー組ですよ」・・・など適度な距離をとりつつ、和気あいあいと呑めそうな雰囲気#59138;

ここはやはり、しぞーかおでんをオーダーします。

ママさん:「適当に見繕った盛り合わせで良いかな?」「お願いします」
その後の「ひとりで一人前は多いから、二人で一人前にしてもらえますか?」・・・との兄さん客のオーダーには、「それはダメ、こっちのやり方があるんだよ!」と自分のペースで作っていきます#59142; ニヤついて、お会計が別々になったら計算が面倒だから…と推測した私。
私達「静岡おでんはやっぱり、美味しい♪ 特にこの黒はんぺん!良い味出してますね」
ママ:「そうだよ。だけど黒はんぺんも安くて小っちゃいのとあるから。そっちはダメ」。アスストおば様:「小さいのも煮て食べたらいいと・・・」 おふみママ:「そ!安い小っちゃい方を買ったら、弁当に入っちゃう。弁当は駄目だね。そういうのは家では使わないから、安心していいよ」
思いがけず・・・ママさんの強烈なキャラにはぶち当たる。そして地が出てきたと言うか?柄も悪くなってきて・・・もう、どうしましょう( ̄ー ̄)ニヤリッ

ママ:「生しらすは限定4人分!食べたい人は手を挙げて」全員:「は~~い!」冷蔵庫を開けた時、チラッとチェックしたら、中身があまり入ってないと感じたのは事実#59142;
      
だけど、見て#59025; 生しらす・釜揚げしらす・鮪との三種盛りになっています。

我々に続いてフライ盛り合わせをオーダーした彼ら。

様子を見ていたママからひと言:「いい?まずレモンを思いっきりギュッと潰してかける。そこへソースはバァーっとかけるんだよ」「そんなチョビチョビかけていたら駄目!」(それはソース瓶が一個しかなくて共有するためでしたが・・・)
「レタスもね、これは飾りじゃないの。野菜も食べてね」ジロリと見て「ここはねナイフ・フォークを用意する店じゃないんだから、手で良いの、手で!」・・・と、中々気厳しいのだ#59144;

兄さんたち二人、ママさんにイジられて唖然としつつ、素直に言いつけ通りに食べていました。その一連の様子には、笑いっぱなしの私#59120; 呑み屋さんを長年続けてきただけに、このおふみママ、チャンと人を見ているのが伝わってきます。私達には一切のツッコミなし#59125;
兄さんひとりが、ハイボールのオーダーをしました。
目の前にウィスキー&ロック入りのグラス、ソーダ―水が置かれて、自分で注ごうとしましたら・・・おふみママから「待て!!」の駄目だしあり#59138;
ママさんがグラスのはるか上へ持ち上げたソーダ―水瓶、それを勢いよく注ぎ始めたら・・・「はいって、ストップをかけてよ!」・・・折り合いを見て、皆揃って「ストップ!!」とハモりました#59126; 得意げな表情^^ 両手を広げたオーバーアクションと共に「はい~!!」←こういうところが可愛い(*´∀`*)
お見事でした( ̄ー ̄)b プロとは言え、素晴らしい#59125; ハイボールはこうして作ると美味しい♪…の見本のような出来具合です。
「当たり前だろ!何年やっていると思ってるんだ?」などと憎まれ口をききながら、気を配りつつ客の心を軽やかにしてくれるのでした。口調は激しくも、店と来客にかける想いが伝わってくる接客です。
そのお陰で私もリラックスして食べて、最後までスゴク楽しめました。

我々ふた組のどちらも見るからに観光客である一見さんだったけど、途中入ってきた常連のお爺様。
ママとはお友達らしくて、生のあとに瓶ビールと、ツマミをひと皿口にし「また来るね」って帰られたが、その時「○○ちゃん、今日はお代はいいから、置いていかないで」と。
結果的に、料理はどれも美味しかった。料金表示がないに関わらず会計時も驚き、料金的にも全く問題なし。
もう少し居て良かったものの、おトイレに行きたくなってしまった私は先に出てしまいました。
夫曰く、ママ:「サービス料は入ってないからね」とニヤリ(^Q^)/
夫:「ママさんまた食べにくるよ」と言ったら、「そんなに待てない、こっちは死んじゃうんだ」だって。
エネルギーに満ち溢れて、人との触れ合いを楽しんで、商売を営まれている素敵な方でした。さすがである。
ある程度の金額を予想してましたが、ふたり合わせて5000円いかなかった。良心的な価格にも驚き#59126;
激しい、おふみママトークがとにかく楽しめました\(◎o◎)/ これまで出会った一番激しい店、小浜島の居酒屋さんが普通になってしまっていたから、今回が一番と言っても過言ではありません。
    
しぞーかおでんはこのおでん横丁の経験もあるお嫁ちゃん、静岡出張時にこの付近を出歩いていたと言う息子の気持ちもこんな感じだったのかな?
とにかく「ディープなしずーか」の夜であったのだ#59130;
ここもまた行っちゃおうかな#59125;口先だだけではなく是非ともリピートしたいお店となりました。
      
おでん横丁からは徒歩でも数分でホテルです。
   
※最後に、「静岡(しぞーか)おでんの五ヶ条」を挙げておきますね。
一、 黒いスープ。
二、 串に刺してある。
三、 黒はんぺんが入っている。
四、 青海苔、だし粉をかける。
五、 駄菓子屋にもある。