3000M級の秀峰が連なる北アルプスの東側に位置するのが安曇野です。  
その安曇野北部の松川村。


北アルプスの山並みを背にした安曇野ちひろ美術館は、絵本作家いわさきちひろの作品を展示する美術館です。
戦後、開拓者として入植した両親が住んだのがこの松川村。
幼いわが子を一時こちらに預けていた事もあって・・・都内石神井の「ちひろ美術館」に次いで、この地に安曇野ちひろ美術館は開館しました。館長は息子の猛さんです。
     
こちらの入館料は、手帳の提示により私は大人料金の半額、夫は介助者として無料でした。
館内は、ちひろの仕事(絵の展示室が二箇所)、ちひろの人生、世界の絵本作家(この時は、モーリス・センダックやジョン・バーニンガムの作品が展示されていました)、企画展、絵本の歴史の5つの展示室で構成されています。
ちひろ自身の作品は、以前地元の美術館でも展示されたものを見ていました(画像倉庫がいっぱいになってしまったため、この時の画像も全て消されてしまっております)
展示作品はその時よりもう少し多いのかと思っていましたが、思ったほどではなかったです。

岡田三郎助に師事、デッサン・油絵の勉強を始めたのは、ちひろ14歳の時。
結婚の為に渡満するが、夫の自殺により帰国。
空襲で家を焼かれて、母の実家(長野県松本市)に疎開する。
長野で日本共産党に入党、31歳で松本善明と結婚。翌年、長男の猛が誕生する。
絵本作家として、数多くの絵を描く。ちひろの絵は、絵に関心のない方でも一度は目にされているのではないでしょうか#59125;
1974年8月8日、55歳で死去。

展示された絵とその人生を見終わって思ったのは、絵を描く時の、ものをじっくりと見る観察力の鋭さ。
それにもまして印象的だったのは、裕福なご実家の環境と育ちの良さ。
私も夫も、全てがそれに尽きると思ってしまいました。

館内には上のようなほっと一息するようなスペース。
その奥は夏休み中だからかワークショップが開かれていて、子供達がそれぞれに絵を描いている様子がうかがえました。
他には併設されたカフェ。そしてミュージアムショップは勿論多くの人で賑わっています。


広大な安曇野ちひろ公園の一部、美術館の北側はご覧のようなお花畑になっています。
この時は、ラベンダーでしょうか。ブルーが美しいですね#59130;
美しく素朴な田園風景が今も残る、松川村の清らかな水と空気が感じられました。
ここは懐かしい子供の頃が思い出される、そんな風景の広がるところでした#59126;