宝暦5年( 1755年)に 創業したと言う・・・若喜商店さんの建物です。

現在は八棟の蔵が、蔵座敷・倉庫蔵・道具蔵として残されているのだとか。。。
明治末期からの店鋪 明治38年のレンガ蔵が、一際目をひくのでした。
あら、もう先に入ってしまっている人がいますね。


現在の店鋪も、昭和6年に造られた店鋪とほとんど変わってはいないのだそうです。
店舗の奥にレンガ蔵と庭が続いています。中には入れませんがガラス越しに見学できます。
一階はすべて縞柿(しまがき)という大変珍しい材木で造られ、大切なお客様用の客間として使われていたのだそう。
登録有形文化財に指定されていて、NHKの「美の壷」でも紹介をされた、との説明を受けました。

ただ見せて頂くだけでは申し訳ないと、こちらで作るお味噌を夫が購入しました。
若喜商店さんのサイトはhttp://www.akina.ne.jp/~wakaki/

             
お向かいの和菓子屋さんでさえ、こんなに広くて立派なお庭なのです。


次に行ったのは「大和川酒蔵北方風土館」さん。酒蔵見学と試飲のできる、大和川の旧酒蔵です。


大和川酒蔵北方風土館は、4100棟余りもある喜多方の蔵の中でも寛政2年(1790)創業の老舗酒造店。


平成2年に醸造蔵を郊外に新設したのを機に、旧蔵をそのままに開放。当時の酒造りや生活様式について学べる場となっています。

江戸期から始まる、それぞれの時代を映す酒蔵たち。



土蔵の中では、昔の酒造り方法。大きな酒樽や道具の展示がされています。
こちらでの館内案内(説明)は要予約のところ、運良くちょうどその時間に私達も間に合いました。
これまで行くところ行くところで工場見学をしてきている、私達です。
それでもこちらで受けた案内係の方の説明、そのレベルは高かった!かなり上手です。
分かりやすい説明、順を追う毎にその気にされていく巧みさは、相当に思えます。



そして私達の見学は地元「福島テレビ」の撮影クルーの皆さんとずっと一緒。勿論、関東では見られないけどね。

          
最後はお待ちかね、試飲を行なう所です。
色んなお酒が、無料で試飲できます。
銘柄によっては400円試飲のものもありますが、こちらでしか購入出来ない貴重な酒。
有料試飲の「いのち」は、一升瓶15,330円ととんでもない値段なのだとか。この時のグループ内でも飲まれている方がいました。
さすが酒蔵だけあり酒好きにはたまらないものかと!
特別お酒が好きなわけではないものの・・・じゅうぶん和みました。http://www.yauemon.co.jp/

これだけ見ただけでも・・・喜多方では蔵が今も、酒蔵、味噌蔵として使われているのがわかりました。
良質の水と米に恵まれた土地ならではの醸造業を営む場として、蔵が最適な建物であった事も。



ここにアップしたものだけでなく、他にも数多く目にする事は出来ます。
全くの素人カメラマンである私でも次々と写真に撮りたくなってしまい・・・実際にはもっと数多く撮って来たのでしたけれど・・・
それは喜多方の蔵が観光のためにつくられたものではなく、現在も人が住み、使い、暮らしのうつわとしての役割を果たしているからなのですね。
喜多方の人々は蔵を誇りとして、蔵とともに今日まで暮らしてきたのでしょう。

これまではただラーメンを食べるだけ、駅周辺を歩いただけであった喜多方。
今回は、初めて訪れた人と同様に街を散策してみたら・・・懐かしい郷愁を感じさせずにはおかない、素朴な趣のある街であるのを実感する事が出来たのでした。


お味噌屋さんで伺った話によりますと・・・福島原発からこれ程離れた喜多方にしても、ただ福島と言うだけで、訪れる観光客の数は以前と比べたら約3割ほどになってしまっていると言う。
特に学生さんは全く来なくなってしまいましたとの事でした・・・
福島県はあの大震災以来、今もまだずっと大変な状況が続いているのが感じられます。
それは、農業、漁業、工場の稼動だけでなく、こうした観光産業においても同じなのです。