最後に寄り道をしたのが・・・沼津市と三島市の中間に位置する清水町です。
文字通りに、清水の湧く町。その中心が柿田川なのです。



柿田川(かきたがわ、かきだがわ)は、全長約1.2km程の小さな川です。
しかし都市河川でありながらも、比類なき豊富な水量を誇る川でもあります。

国道1号線沿いにある柿田川公園。
大きな駐車場に車を置いて、国道沿いの歩道を歩いて向かいました。
そうしたら…こんなところで、今年最後の紅葉に出会ってしまいました。


公園内の「わき間」から湧き出る湧き水に源を発し、途中からは狩野川に合流していく柿田川湧水。
その水温は、季節を問わず15℃前後だそうです。


こちらでは上流に公園があり、地下水の湧く様子が展望出来るようになっているのです。
富士山に降った雨が三島溶岩流に浸みこんだ、そこから湧き出る大量の地下水が源なのでした。

            
公園内の「第一展望台」、そこは柿田川の最上流部。
国道の下から忽然と湧き出る、何か所もの「わき間」を見ることが出来ます。

次に向かったのは・・・昔、紡績工場が井戸として利用していた湧水の見られる「第二展望台」です。


日の光と川砂とが合わさり、川底を神秘的な色合いに変えています。
行った事ないけど、南イタリア・カプリ島の「「青の洞窟」をイメージしてしまいました。

            
このような風景からは長野県の安曇野を思い出してしまいますけれど・・・さすがに水の綺麗さ、透明度はずっと勝るものと思えます。

ここの湧水量は日に70万~100万トン程と、湧水としては「東洋一」を誇るものだとか。
上水道用水にも利用され、清水町のみならず周辺の沼津市・三島市・長泉町などにも送水されているとの事。
それにしても圧倒的な知名度の割には、意外なほどにこじんまりとしていて。。。そして街中を流れる様子にも驚かされました。

富士山の湧水としては、他に忍野八海や白糸の滝が有名で・・・随分以前に、どちらも訪問済みです。



この川は四万十川や長良川とともに日本三大清流にも数えられ、1985年には「柿田川湧水群」として名水百選に選定されました。
さらには国の天然記念物に「地質鉱物」の枠で指定され、また日本の秘境100選にも選定されていると言います。

この地を訪れて・・・
川が人間を含めて動植物の「命の源」となっている事を、改めて教えられました。
http://www.town.shimizu.shizuoka.jp/roman/roman.htm