今年に限っても3月の北軽井沢、同じ7月に嬬恋と、何度か近くまで来ていながら・・・訪問しようと思わずにいた「鬼押出し園」。長野県と群馬県をつないでいる浅間火山ルート途中にあります。

「上信越高原国立公園」内に位置する、天明三年に起きた浅間山大噴火により誕生した溶岩地帯です。

しかし、その経緯と言えば・・・
浅間山が光ったと思った瞬間、真紅の火炎が数百メートル天に吹き上がると共に大量の火砕流が山腹を猛スピードで下った。
山腹の土石は溶岩流により削りとられ、土石なだれとして北へ流れ下った。鎌原村を直撃した土石なだれは時間にしてたった十数分の出来事であった。
土石なだれは家屋・人々・家畜などのみこみながら吾妻川に落ちた。鎌原村の被害は死者477人、生存者は鎌原観音堂に逃げ延びた93人のみ。この噴火の際、最後に流出したのが鬼押溶岩流である。〈嬬恋村誌上巻 自然界 浅間山のおいたち・浅間山噴火史より抜粋〉・・・と凄まじいものであった模様。

「火口で鬼が暴れて岩を押し出した」とする人々の噴火の印象が、この名の由来となりました。

以前より知ってはいても、果たして我が脚で歩けるか?との危惧から、敬遠していた場所のひとつです#59143;

園内に入園をしてから、浅間山観音堂で御朱印がいただけると知って、車まで夫が走って御朱印帳を取りに行ってくれました。こういうところはエライね(^_^)V

なんだか、わかります?#59030;

光ってます!微かに光っています#59130; 

これは、ヒカリゴケです。
原始的なコケ植物で、洞窟のような暗所に入ってくるわずかな光をレンズ状細胞で反射してエメラルド色に光る。 北海道と本州の中部地方以北に生育すると言われています。
随分前ながら、長野県駒ヶ根市の「光前寺」で観ています。あと浜名湖の植物園で人工的なものも。
作家・武田泰淳の書いた、重い題材を扱った小説「ひかりごけ」。内容もながら圧倒的な筆力が印象的な一作でした。

ここでは溶岩だけでなく季節の植物、風穴、石割の松と見ながら散策します。

白いのは小米空木でいいのかな?ピンクのはシモツケソウ。

      
園内中央に位置する、東叡山寛永寺別院「浅間山観音堂」が見えてきました。林間学校のコースにもなっているよう、都内の中学生達も歩きに来ていました。
  
「浅間山観音堂」は、東叡山寛永寺の別院。
浅間山噴火の犠牲になられた霊を供養するため、昭和33年建立されました。寛永寺伝来の「聖観世音菩薩」が厄除観音として祀られています。

素朴な佇まいのヤマホタルブクロ、白く小さな糊空木。

無事、拝受して参りました「御朱印」です。
      


雲の間から、ようやく浅間山の山頂が見えてきました。
午前中のこの時刻でも、ここまでの道中も含めて、とにかく暑い一日でした#58942;

浅間山の麓を走る鬼押ハイウェーは、長野県軽井沢町と群馬県嬬恋村三原を結ぶ全長約16kmの山岳道路です。
群馬編、続きますね。