誰にも聞かずここを見つけだすのは、きっと相当困難なはずです。
駅の観光案内所でもらってきたパンMAPを見て、私達もようやくたどり着きました。そこは人々が行きかうメインストリートの雑踏が信じられないくらい・・・静かな田んぼと林の中にありました。

小さな農業用水の脇に「FORNO A LEGNA(薪窯)」の看板があり。
木々に囲まれて建つ大谷石で造られた石蔵が、そのお店と言うか、工房と言うか・・・・「イタリアパン工房 PANEM」さんです。  
詳しくはHPへ#59098;http://www.panem.jp/about.html

オーナーであるパオロさんは、イタリアでも少なくなっていると言われる昔ながらのパン作りを続けているパン職人さん。
普段はホテル・レストランなどを対象にした受注生産でパンを焼いているとの事。伝統的なイタリアパンだそうです。
本来は前日までに予約注文が必要なパンですが、この日は「ルスティコ」という名のイタリア風田舎パンが売られていました。
他のお客さんが見せてもらっていたのを、私も目にしました。
1キロの生地から焼かれる大型のパンです。あまりの大きさから、その方も断っていました。
パンを出してきた日本人の奥さんは若くて素敵な方です。

ここは春~秋の季節限定で、週末だけやっているピッツェリアなのでした。
藏の脇にピッツァ窯、その反対側にオープンテラスのテーブル席があります。

ちゃんとしたレストランではないから、出されるものはとってもシンプルです。薪窯で焼くヴェントスタイル?のピザは、マルゲリータ・マリナーラ・ビアンカネーヴェの3種類。
ドリンクメニューも、この日はイタリアのビールはなくて、赤と白のワイン。
そしてオレンジジュースと、お水が2種類のみ。。
それでも、こちらへも車と人が次々とやってきている。駅からレンタサイクルでやってきていたお姉さんもいました。

私達はピッツア生地にモッツアレラとパルミジャーノのダブルチーズをのせて焼き上げた、ビアンカネーヴェをプリーズ#59125;
勿論、白ワインもね。飲めない夫は、オレンジジュースで。
それは当然イタリアが原産といわれる、真っ赤で濃厚な赤い果肉が特徴のブラッドオレンジから作るブラッドオレンジジュースなのです。
               
アツアッツのピザは塩味が強すぎる感じはありましたけれど・・・シンプルなだけに釜で焼いた生地本来の美味しさが感じられます。全体的に香ばしくて、そしてチーズも美味しかったです。
そういえば本場のローマで食べた時も、薄型の生地にトマトソース&バジルだけのトッピング。ものの数分で焼き上げていましたもの・・・

お天気が良かったので、のんびりとお喋りをしながら食べる事が出来ました。
青空の下では、吹く風も心地よい。
木々の緑を目にしながら・・・山の裏手にある自然いっぱいのこのロケーションで食べるから、余計に美味しいと感じるのでしょうね#59126;

関東近辺の方でも、「益子焼」って?と思われる方が多いと思います。
それでも、横川駅の人気の駅弁「峠の釜飯」はご存知でしょう。
あの釜飯の容器が、益子焼なのです。
旅先やデパートの駅弁大会で釜飯を求めて、でもあの容器が捨てられず家に持ち帰ったはいいけれど・・・お釜がキッチンの片隅で眠っているお宅は多いのではないかしら。
今は、もっと実用的でオシャレな陶磁器の生産がほとんどなのですけれど。
また季節を変えて目指すつもりでいますが、今回のパンロードはこれでおしまいです。なーんだって、思いましたか#59142;