11月に入ると、日光や那須の高山では冬も間近。今週になってから、家で過ごしていても・・・・朝晩スッカリ冷え込むようになりました。
日光の紅葉の続きです。
          

山と湖を堪能したら、やはり次に観たいのは社寺と紅葉。…と言っても世界遺産に登録され、観光客で混む東照宮や二荒山神社ではなく。。これまで数回は訪れてはいるものの、どこも拝観料が高すぎて思い切らないと行けない。
次に向かったのは社寺に近い、前日チェックしておいた・・・日光田母沢(にっこうたもざわ)御用邸記念公園です。
9時の開園前、私たちが一番乗りではあった駐車場も、見る間に満車になりました。
やはり皆さん、HPで見頃を見ていらっしゃるのね。
         
この場所は最初の撮影スポット。

北に男体山、女峰山などの日光連山を仰いで、南は大谷川の清流を隔て、西は寂光滝を源とする田母沢川を境とした・・・旧御用邸だけに、閑静で風光明媚な雰囲気のするところです。





旧日光田母沢御用邸は、明治32年に大正天皇(当時は皇太子)のご静養のため造営されました。
旧御用邸の中でも本邸は現存する唯一のもので、江戸・明治・大正期における建築技術や材料の粋を集めて建てられた・・・国内最大級の木造建築物と言われています。
昭和22年(1947)に廃止されるまでの間、大正天皇をはじめ、三代にわたる天皇・皇太子がご利用されました。
戦後、博物館や宿泊施設、研修施設として使用された後・・・平成12年(2000)に修復後、記念公園として蘇ったのです。
建物の内部は以前一度見学をしているから、今回はお庭だけ。お庭のみでも入館料はかかります。


歴代の天皇も愛した・・・・庭園のカエデやモミジは赤や黄色に染まり、御用邸をより鮮やかに演出しています。

        


御殿の南に拡がる廻遊式庭園では、あちこちに紅葉と黄葉の落葉が見られ・・・。
苔の間から湧水がしみ出ているのを、夫が見つけました。
山の麓だけに、清水が豊富であるのを実感してしまうものです。


晴れたり曇ったりする…不安定な山の天気。それでも木々の紅葉は鮮明となり、輝きが増しているかのように見える瞬間があります。

      
                 

建物の脇でひときわ目立つ大木は、中央にあった大きなしだれ桜でした。
春にはこの場所で、ピンクのしだれ桜の花が美しく咲きほこる事でしょう。


当時製造されたガラスの窓ガラス越しに見る、歪んだ景色がモザイク画を眺めているようで、大変美しかった事を思い出しました。
この時も多くのカメラマンさん達が、ガラス越しに見る紅葉を芸術的に撮っていました。
窓の枠すらも、紅葉を引き立てる道具となりえるものなのですね。

       

御用邸の位置するのは標高634メートル、東京スカイツリーと同じ高さとの事です。






庭園内を歩いていて二か所、戦時中に使われたと思われる防空壕を見つけました。
日光に空襲はなかったけれど、念には念と言う事なのでしょう。


庭園の木々は、10月初めから色づき始め、今月に入ってからの好天と冷え込みによって鮮やかさが増している模様です。
美しく整備された庭園の広さ、歴史のある御用邸、美しい紅葉を堪能しました。
大正天皇のご静養地。旧御用邸の中でも最大級の木造建築物です。
この場所は四季を通じて、見応え充分な満足のゆく公園であると思います。
http://www.park-tochigi.com/tamozawa/


今が盛りと言われた「神橋」付近、実際に見たらそれ程ではなかったものの、周辺道路はご覧のような渋滞。観光客の姿も多く見られました。