世界一周でもしてきたかのように…記事が㉚にもなってしまいました。お付き合い頂き申し訳ありません。

美瑛町は旭川市と富良野市との間、北海道のほぼ中央に位置している事もあり、国内外から多くの観光客が訪れます。ゆったりと広がる美観の中、訪問者たちは美瑛時間を過ごすのでした#59126;
しかし、チョッと見はイギリスのハイランド地方みたいな? そこまでは無理がある?・・・にしても、今日は好天気で、観光日和そのものね#59138;

緑豊かな農作地が連なる丘陵地、牧歌的な風景はコッツウォルズ地方のドライウォールが積まれた風景と重なり合うような。

ロール人形がシンボルの「新栄の丘」から眺めると・・・
人家のなさが起伏の多い景色と相まって、広大な美観を生み出していると感じられます。

新栄の丘から十勝岳連峰方面を望む。

赤い屋根のある家は探せなかったものの、 新栄の丘のシンボルロール人形同様、あちこち麦稈ロールの転がる景色。
大空と、冠雪していない十勝岳連峰、起伏に富んだ丘。

ジェットコースターの路から近い眺めです。
本当に良い天気で良かった。木々の緑が映えます。他の場所ではほとんど観光客を見かけなかったのですが、人気のスポットではそれなりに人の姿がありました。

開拓時代に伐採されなかった防風林地帯が所々に残り、それが良いアクセントになっています。十勝岳連峰を中心とする山々と、丘に立つ木々とのコラボレーションの見事さが美瑛の魅力であり、どこを切り取っても絵になる光景が広がるのです。




麦畑の広がる丘は夏らしさが感じられる風景ですが、個人の耕作地であり、美瑛町の主幹産業=農業である畑へは、決して立ち入ってはいけませんね。

昭和47年(1972)日産のスカイラインのCMに登場した、美瑛の丘を象徴する風景のひとつ。懐かしいテレビコマーシャル「ケンとメリーのスカイライン」に使われたのがきっかけで、美瑛で最も人気のスポットとなりました。

・・・ちなみに結婚時、夫が乗っていたのもケンメリではないがスカイラインでした。お互いに若かったわね♪
そんな思いでもって眺めていた私達を押しのけるように、ポプラの木をバックに記念写真に夢中のツアー観光客たち#59142;
我が国より数十年遅れて、80年代後半ようやくモータリゼーションを迎えたK国。かの国からのツアーバスでしたが、あの人々にケンメリの木とTVコマーシャルって、どうなんでしょう!?
初夏から秋の観光シーズン中は、見物客が集中して観光バスやレンタカー、ハイヤー、歩行者が道路上にあふれる危険な状況は問題となっています。

※美瑛の丘の成り立ち
およそ100万年~200万年前、現在の十勝岳連峰ができる遥か昔に起きた大噴火による火砕流の堆積物が、長い年月をかけ風化し形成されました。美瑛の大地にも泥流・火山灰が堆積し、水を多く含んでいる火山列は、放射線状に河川・谷が形成され、自然の赴おもむくままに丘や平地が創造されました。

雄大な自然、貴重な地質、周辺の豊かな自然に育まれた大地。その大地と人の関係、歴史については…。
1894年(明治27年)兵庫県人の小林直三郎が、現在の旭地区に入植し旭農場を創設したことが始まりです。当時は樹林の中で方角さえわからない状況であったと書に記されています。
1899年(明治32年)、十勝線(現JR富良野線)旭川美瑛間が開通し、美瑛駅開業。その翌年神楽村から分村し美瑛村は誕生しました。
戦争や災害など幾多の難関を乗り越えた先人たちのたゆまぬ努力の積み重ねがあって、現在の美しい「丘のまち美瑛」の発展へとつながったのでした。

昭和51年(1976)「セブンスター」の観光たばこのパッケージに採用されたことから、この名がついた「セブンスターの木」です。
セブンスターの木があるこの地区は、区画ごとに複数の農作物の作付けを行うことでカラフルな景色を織りなすことから「パッチワークの路」とも呼ばれ、小高いこの場所では美瑛らしい風景が楽しめる為、特に人気の高さもうかがえました。

最後は、こちらも「丘のまちびえい」を象徴する、色とりどりのパッチワークの丘。「北西の丘展望公園」では毎年植える花々も異なる為、訪れるたび違う景色、四季折々の表情に出会えます。

ピラミッド型の展望台からは大雪山連峰を望む。丘の麓にはモリモリのコキア、赤く色づく様子が想像されました。

夏真っ盛りのマリーゴールド、奥はハッキリしませんが、ブルーサルビアかと思います。

風景写真家の故前田真三氏が昭和62年、廃校した校舎を活用し写真ギャラリー「拓真館」をオープン。丘の風景の美しさは美瑛の住人、訪問客に夢と感動を与える結果となりました。
美瑛観光には「青い池」や多くの「花畑」等の素材がありますが、その原点と言えばやはり美しい丘です。

観光地としての景観であっても、この地は農家の人々が生活の場として農作物を作付け、管理をしている場所です。この地で採れる美味しい農作物もまた美瑛の誇りであるのです、農地へは絶対に入らないように。展望公園や道路からの眺めを楽しんでください。…との事。
次は、上富良野へと向かいます。