8月に入った道内を走っていると、あちらこちらで鮮やかな黄色の花が見られます。それは上に載せた…一見菜の花のように見えます、「キガラシ」と呼ばれる花です。

特に道東には多いようですけど、富良野町でも数か所で見たキガラシ畑。花が咲いた後は刈ってそのまま土に埋められ、それが翌年用の肥やしとなります。「緑肥」となるキガラシは、観賞用ではなく畑の肥料にする。この風景は農家さんの営みから生まれたもの。

#59030;景色は一変して・・・
      
ポスターからお借りしてきました。
高倉健主演映画「鉄道員ぽっぽや」の舞台、「幌舞駅」名で登場したものです。
厳冬の雪景色をバックにした廃線間近の駅ホームに、黒い外套姿で佇む長身の鉄道員=高倉健。そこに余計な説明など必要ない、これだけで「絵」になる#59138;

南富良野町を走行途中に見かけた矢印「←」から、根室本線「幾寅駅」に立ち寄りしてみました。

映画監督の降旗康男はこの一枚、高倉健の姿を撮りたい為に映画製作をしたのではないかとまで思ってしまいます。
松本市内浅間温泉に宿泊時の散歩中、目にした立派なお宅の表札「降旗」の苗字を目にして、その家が降旗監督のご実家であると察しました。

原作者・浅田次郎の短編小説「鉄道員(ぽっぽや)」、本作にて作者は「直木賞」を受賞したけれど、浅田次郎作品にはより優れた、賞に相応しい作品が数多くあります…。
降旗康男製作、監督により1999年実写映画化された本作は・・・家族を亡くした孤独の中でも最後まで仕事に励む、彼を訪ねてきた女の子は夢か?現実か…の奇跡の物語。
そこにあるのは、仕事一途なため自らが失った対象への後悔の念?先を見失った失意の内の自問からのものだろうか。

駅前にはだるま食堂、ロケで使われたセット、車両の主役「キハ12 23」(鉄ヲタではないので撮っていませんでした#59136;)・・・。ここでも、映画のセットをバックに記念撮影をしている方がいますね。
駅構内の改札を通ると映画のポスター、主人公・佐藤乙松の衣装、グッズが沢山並んで展示されています。

娘雪子が被った駅長帽も。実は自分も被ってみた写真も撮っているけど、公開はしません(^^;)
                    
南富良野町では本作撮影で幾寅駅が使われての映画化、公開を町民全体で歓迎し、応援する様子が写ったパネル展示で残されていました。

高倉のパートナーとして亡くなるまで17年の時を共にした自称・養女とやらの人、最後を親族にも一切知らせる事なく、高倉の全てを消し去り全財産を相続した。高倉健のもつ神秘性とイメージを落とし、映画ファンから大きな信頼を失ったのは事実。そこにどのような実情があったのか、真相はわかりませんが残念でなりません。ガッカリした感は大いに否めません。


本線は2016年8月の台風10号の被害を受けて以来不通、バスによる代替え輸送が続いているのでした。駅としての機能はすでに果たしていない今。
廃止前だけに鉄道ファンならぬ、観光客までがこうして訪ねてくる。

その辺りについても住民の方々から見れば複雑な思い、感情を抱いている事でしょう。


そして、道内最後の宿泊はこちらで。

「森のスパリゾート 北海道ホテル」は煉瓦造りの趣あるホテルです。駅近くに立地する割りに、森の様な木々に覆われた空間♪ 設備は豪華でラグジュアリー#59130; ・・・期待が大きかっただけに・・・(@_@;)
続きますね。