5月最後の湯野上温泉･･･④会津湯野上温泉「にしきや」部屋＆温泉

この日の宿泊先は、リピート宿です。
温泉街とも呼べない程に小ぢんまり、素朴な雰囲気漂う･･･湯野上温泉です。それは翌朝お散歩をして、より強い思いへ変わりました。
南会津随一である観光スポット、高遠蕎麦で知られる「大内宿」は訪問済み、土産物店が並ぶ観光地に魅力を覚えず
大規模な奇岩が連なる迫力の「塔のへつり」は、「大川ラインいち」の景勝地であるものの、こちらのリピもいいかと思いました。
茅葺屋根の駅舎については、後ほどレポで。

湯野上温泉駅の南側には、約30軒の温泉街が広がり･･･。
これまでも幾度となくこの街道沿いは通過していたものの、その家並みを車窓から目にして惹かれるとは思ってもいませんでした。
街道沿いの寂れたイメージが一本奥の通りへ入るだけで、落ち着いた雰囲気の家並みへと変わるのだった。


宿の始まりは40数年以上も前。明治中期に建てられた民家は部屋数７とこじんまりした宿です。
15時チョッと過ぎ、駐車場に停めて中へ。

お屋敷と呼びたいほど立派で風格ある建物もながら、端正に手入れをされた庭園、アプローチとなる飛び石の先には蔵。
この玄関の佇まい。軒下の燕の巣、中の検温器がムードをこわしているものの、日々磨き上げられている格子の引き戸も素晴らしい。

玄関から上がったら、フロントの椅子セットに腰かけて、名前を書いてチェックイン終了。大女将=年配だから？ワクチン接種がどうのと面倒な事言いません。「嫌なものが流行っちゃってね~~」と長閑なもの。
漆喰で固められた白い壁に襖や、障子と言った建具が目を引く相変わらずな屋内。黒光りする太い柱に梁、重厚な建具が見事に和モダンな雰囲気と調和しています
　　　　　　
案内されたのは前回と同じ部屋「花梨」でした。８畳和室に床の間、広縁はないけど十分な広さです。

黒光りする和ダンスが置かれて、、「付書院」のある格式ある書院造り、開口部の小障子の手の込んだ細工、文様の素晴らしさ　名家であった様子が伺える部屋は、二間続きであるからも、かつては客間の一部であったのかもしれない。
　　　　　　
今回２度目でお茶のセットはあるけれど、お着き菓子がないのはわかっていた。そこで武蔵製菓のどら焼き持参です(*^_^*)
　　
浴衣、ドライヤー、フェイスタオル、バスタオル、歯磨きセット(この歯ブラシ、なんとエコな竹製品！！）、アメニティは押し入れの中に。

･･･とその前のチェックイン時に女将さんにお願いを♪「どちらでも結構ですから、貸し切りでお風呂を使わせてもらえませんでしょうか」と。
「良いですよ。これからお客さんが来る時間なので、石の湯でいいですか？」「はい、入れたら、どちらでも」
「石の湯」は小さい方の浴室だけに、脱衣所もこれだけ。

変形した湯舟の手前側は浅くなっているものの、3～4人サイズで深さはあります。
趣ある岩風呂も結構好きです♪　湯温は熱めで42度以上、湯野上温泉は「熱いお湯」で有名なのでこれで良い　かなり加水してしまいましたが、身体の芯から温めてくれる湯で、湯上りはサッパリ。…と言うのも5月末とは言え、夜間は冷え込みました。

ここで驚くべきは、国産天然木 「日光杉　タガなし風呂桶（通常は外周に回す銅のタガを高度な加工技術によって木口に埋め込みした)」、県北西部より切り出された日光杉を高度な木工技術により製品化した、栃木県鹿沼市「星野工業」の湯桶。
下の木製椅子もこれまでの風呂椅子にはないスタイリッシュさ！座面を中心部にむかって傾斜させる形状とすることで座り心地と湯切れも良くなるとの「木曽サワラ風呂椅子」。
館内の備品には良質なものをと拘りを見せる、若主人ならではのベストセレクションなり
他にも注目すべきアメニティがひとつあったものの、それについては次回にでも。　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
古民家としての構造上部屋にトイレはありません、そこで民宿を名乗る訳ながら。前回訪問から２年半、その辺りも進化を遂げていました
続きますね。

タグ：オーナーの拘り　備品　アメニティ 会津湯野上温泉「にしきや」 お風呂は檜の湯・石の湯の２カ所 両方とも貸切で利用　予約不要 まずは「石の湯」

コメント 13

湯野上温泉駅ですが、行こうと思って一応シュミレーションしてみました(;^ω^)
東武特急で行けば確かに早く行けるけど、私はJRの青春18きっぷで行ってみようかなと思ってます(^_^;)
会津若松までJRで行って、そこから湯野上温泉駅へ往復します(;'∀')
ついでに、SLばんえつ物語も見てみたいけどこれは土日しか走ってないんだよね。
でも多分行けないと思いますが？
昨今の物価高で生活がいっぱいいっばいになって来たのでね(ﾟДﾟ;)
ぁぁ、それと宇都宮のトラムはこの前報道陣に試運転の様子を公開したらしいね。
と言う事は開通するのも近いのか？
こっちは割と近いから開通したら行ってみますわ。
by 英ちゃん (2022-07-04 01:38) 

外装と内装のギャップがすごいですね。
落ち着く奇麗な内装ですね。
by ヤマカゼ (2022-07-04 06:47) 

とても素敵な、日本のよさ、歴史や自然との見事な調和などを感じさせてくれるお宿ですね。そして細かな部分まで日々の丹精を重ねているからこそ醸し出すことのできる風格があります。
どのようなものでも毎日の細やかな気配りがあってこそ奥深く磨かれていく…そんな学びにもできるような気がします。またこのような場所は、内装にしても備品にしても細かなセンスが窺える…とても素晴らしい旅を演出してくれますね。

梅雨明けしたと思ったら雨ばかりで、まあ四国のダムも水不足でしたからそこそこはいいですが、台風４号が今のところ高知直撃コースを取ってまして、げんなりです。
全国的にまた増え始めたとも言われるコロナですが、身近でも少なからず感染者出ておりまして、わたしとしては母がおりますのでかなりな重圧の毎日です。

『アダムズ・ファミリー』のお話しいただきましたが、わたし１，２とも映画館で観まして、当時は存分に愉しみました。特にクリスティーナ・リッチは素晴らしかったです。
そのクリスティーナ・リッチ、『アダムズ・ファミリー』の後、『バッファロー'66』でさらにカリスマ的存在となりましたし、『スリーピー・ホロウ』『耳に残るは君の歌声』『モンスター』くらいまではよかったのですが、じょじょに映画でいい役が来なくなったからなのか、テレビシリーズの『PAN AM/パンナム』というフライトアテンダント物へ出てしまい、しかも１シーズンで打ち切り。寂しい気分になったものです。
『PAN AM/パンナム』で共演したまだ若手時代のマーゴット・ロビーが現在では押しも押されもせぬ映画界の大スターとなっていて、何とも言えない二人のキャリアの交差点だったのだなあと。RUKO


by 末尾ルコ（アルベール） (2022-07-04 07:31) 

英ちゃんさんへ
青春18きっぷは時期的に良いですね。
SLばんえつ物語の走行は土日限定ながら、SLでの旅は何とも風情が感じられて良いのです。
しかし、経済的な問題か~~、そこは大きな問題なので、これ以上お勧めは無理のよう。。

ヤマカゼさんへ
宿の外見、お庭も素敵、立派なお宅でした♪
by hana2022 (2022-07-04 08:37) 

末尾ルコ（アルベール）さんへ
私自身の子供のころまでは珍しくもなかった、日本家屋の良さは、先の「いちます」さん同様であり、雪深い会津のもつ歴史や自然との調和を感じさせてくれる造園、漆喰壁の蔵。そして元は茅葺であったろう代々守り住み続けてきた、風格あるご自宅。それを活かしつつ、内部は現代的にアレンジをした。こうしたところへ泊る、外国人はきっと好きだろうなぁと今回も感じました。
我が地でも昨日午後からは激しい雷雨による、その後のなんと涼しかった事！
しかし雨は肝心の山の方に降ってもらわない事には、水不足は解消されません。
高知県は常に台風の脅威にもさらされている状況！毎回の台風にしてもこちらに来る頃はほとんど強風程度となっていますから、やはりそうした苦労はしている方にしかわからないと思ってしまうのです。
クリスティーナ・リッチは子供の頃に出演した「アダムスファミリー」「２」と、まさかの映画館でですか！？面白く、楽しめる作品となっておりましたが。。
その後の、RUKO様が挙げられた作品は、「モンスター」以外は観ておりました。
小柄な体型を活かした役柄の「バッファロー'66」、「スリーピー・ホロウ」では、首なし騎士役のクリストファー・ウォーケンが好きなのです。
「耳に残るは君の歌声」は地味目なストーリーながら、ジョニー・ディップとの再共演。そこにケイト・ブランシェット、ジョン・タトゥーロと豪華キャストに、考えさせられるテーマと深い内容ながら、全体的には美しい作品となっていました。
マーゴット・ロビーの出演作品は未だ一作も観ていないけれど、キャリアだけでは成立しない、常に第一線でいる厳しさを感じてしまいます。

by hana2022 (2022-07-04 09:09) 

こんにちは。
街道から「一本奥の通りへ入るだけで・・・」なる程です。
湯野上温泉の「にしきや」さん、立派な建物で「端正に手入れ」維持保存してますね。
大女将のおおらかな対応、ナイスです。オフ気分を味わえます。
意外に古民家なのに天井高くゆったりした空間。白壁・漆喰壁？も落ち着きます。
ところで「お着き菓子がない」みたいですが・・・
「武蔵製菓のどら焼き持参」抜かりなく流石です！！
また「貸し切りでお風呂」の融通も利き、有難いですね。
国産天然木の木製椅子、自宅に欲しい感じです（自宅ならもう少し低くても良いかな）。
構造上部屋にトイレなしで「民宿を名乗る」了解しました！？(=^･ｪ･^=)
by Boss365 (2022-07-04 10:24) 

おぉ～趣のある建物ですね！
検温器は確かに雰囲気ぶち壊しだけど、ツバメの巣は縁起が良いし、
こっちは良いんじゃないでしょうか～!(^^)!
竹の歯ブラシのドアップ写真も見たかったです～～♪
脱プラなのは小泉のせいでしょうか？？(;^ω^)
by まつき (2022-07-04 10:53) 

Boss365さんへ
堂々たる構えの、本物の古民家。屋根の大きさからも想像されるように、元は地元でも由緒ある家柄であったのでしょう。内部は二階も客室となっているから、そこも泊まってみたいなと思っているのです。元は蚕部屋であったのか？それとも旧家ゆえ人の集まり様の部屋があったのか？その辺り不明ながら、ちょうどはたきをかけてのお掃除中を見てきた夫、「二階も良いぞ」だって。
こちらでは夕食後～ﾁｪｯｸｱｳﾄまでは貸切OKながら、前回も着いてすぐに貸し切りで使わせて頂いちゃいました。しかし御年86歳のお婆様に気遣いをされる私って(@_@)　そういう身体なので仕方がありませんけれど。
木曽サワラ風呂椅子は珍しい形状と、いかにも高価なムード、部屋に戻ってすぐにググってしまいました。これから次々登場しますが、古い宿の雰囲気に反した素敵な備品の数々！
宿泊客が理解しても、しなくても、そうしたモノを使っていこうとする若いオーナーのセンスには脱帽してしまう私なのでした。

まつきさんへ
燕の巣はそれで、ここ以外の犬走り部分にもあったのかしらね。だけどそれも関係してか、翌朝庭に長い蛇が出現、珍しさから皆で見てしまいました。皆でいたら怖くない！
竹の歯ブラシ…あまりにどれもこれもと強調したら、シツコクなるから止めておきました(^-^;
使い心地はまぁまぁ、エコであるし、お口にも優しそうな歯ブラシさんです♪
by hana2022 (2022-07-04 11:33) 

会津湯野上温泉・・・いい雰囲気ですね～!!
古民家、かつての名家のお宿ですね。
しつらいもとても落ち着けますね。
お風呂のタガのない木桶、木曾の木製椅子等
素晴らしいですね～!!
細かいところまでこだわりを持った女将さんの心意気が
伝わってくるようなお宿です。
by yoko-minato (2022-07-04 12:23) 

yoko-minatoさんへ
元々は地元でもきっと名家であったと想像しました。この大屋根の維持、内部の設え、建具の細かな細工にしても、よくぞここまで綺麗な状態を保ってきたと感心するばかり。
大女将とお父様は何分にもご高齢であるから、下働きに専念して、若き息子さんご夫婦が中心となり、都会からの宿泊客向けオシャレ宿へ変身中なのでありました^^
by hana2022 (2022-07-04 15:26) 

ぁっ、宇都宮のトラムの開業は来年の3月だってさー(^▽^;)
一年遅れてるそうです(^_^;)
by 英ちゃん (2022-07-04 23:56) 

英ちゃんさんへ
＞宇都宮のトラムの開業は来年の3月
そして、駅西は計画さえ完成していない模様のような。
私をはじめとして、LRTに期待をしている住民など一人もいないのです。
あれは知事、市長、〇〇学院の学長さんのものだから。
by hana2022 (2022-07-05 12:27) 

和風の古民家お宿も良いですね、杉の椅子に手桶がある
お風呂はノンビリ出来そうです(^^)v

by tarou (2022-07-07 07:24)