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天志古商店「五年味噌のだいこん一本漬」 [ドライブ・栃木県南]

デパート、全国物産展とどこで販売しても完売してしまう、天志古(てしこ)商店の「五年味噌だいこん一本漬」。
この存在を知ってから、何年経つでしょう。
このお漬物の評判を以前から聞くにつけ、気になって、気になって・・・・。数回電話をするも、「今日は休みです」とか・・・問い合わせに対しての返答は常にあいまいなまま[バッド(下向き矢印)] 

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もしかしてやっているかと、一度お店を訪ねた事もありましたが、「デパート催事出店につき、休み」の張り紙が。商売っ気がないみたいですね?

やって来て目にした・・・建物の醸し出す、ただならぬ雰囲気。
これまで各地の蔵元、味噌や醤油の醸造元を訪ねてきているものの、ここまで朽ちかけ、キテイル雰囲気には驚きが隠せません。←決して悪口じゃないの。でも出したら売り切れてしまうお漬物と、作られる場所とのギャップの大きさに驚くばかりの私達[あせあせ(飛び散る汗)]

しかしこの日ようやく、五年間土蔵で眠っていた味噌とだいこんとの出逢いが待っていたのだ。
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まだ江戸時代であった慶應三年、下野の国=栃木県壬生町で味噌づくりを始めてから三百年。
一五代将軍徳川慶喜が征夷大将軍の職を辞し、政権を朝廷に返上した「大政奉還」も経た、江戸後期から続く土蔵です。「そんなの京都では普通どす~~」と言われてしまうかもわかりませんが、何分にも栃木でも知る人ぞ知るって感じの場所柄ゆえ。

敷地内にいるだけで土蔵の内部は見せて頂けなかったものの、背丈よりはるかに高い木桶がずらーり並ぶ光景。長年に渡り、何トンものお味噌が丁寧に、丁寧に作られ続けてきた・・・と想像されました。
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奥の二階屋は母屋のよう。ここは松田聖子主演映画「野菊の墓」の撮影にも使われたとの事。作中のロケ地はこちらだけでなく、新潟、長野・・・と様々であった模様ながら、40年近い時を経ても、その頃と今と変わらなかったに違いない・・・と思われまする。


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・・・そうする内、奥さんが出してきてくれた漬物たち。
天志古商店と言えば、これ!「五年味噌のだいこん一本漬」。http://www.teshiko.co.jp/
数日前まで日本橋高島屋の「味百選」催事で販売していたとか。「そちらでほぼ売り切れてしまいまして、これで精一杯なのです。」って。
全て手作業ゆえ製造量以上の増産ができない為、直接の来店はあまり歓迎していない模様。
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生産者から仕入れた大根をまるまる一本、その日のうちに漬け込む。漬け込む味噌は5年間、土蔵でじっくり熟成された国産原料100%のものを使用。病院内でも定期販売しているから、塩分を限界まで下げる一方、無添加でもある。0℃の冷蔵庫で漬け込み塩分を抑えているため、洗わずに味噌ごと食す「だいこん漬け」です。
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小さい方はキュウリ・茄子・大根(カットされたもの)が袋に入った「五年味噌の一夜漬」、こちらの食材もそれぞれの季節にベストと思われる生産者から仕入れているのだそう。

新潟米を使い仕込まれた「たまり味噌1年仕込」。大豆(エンレイ)は味噌の原料として、お米同様最高品質のものを、塩も沖縄シママース100%使用。
麹は多いほど健康に良い、甘口となることから通常の3倍の米麹を使用。蔵に住みつく菌が味噌の風味を作る。

五年味噌だいこんは勿論、キュウリに、茄子。この味噌で作るお味噌汁は塩分控えめながら、本当に美味しい[グッド(上向き矢印)]
味噌・漬物と商品はどれも無添加、国産原料を100%使用、購入するのは健康を気づかう医師・看護士など医療関係者というのも特徴だそうです。

地元栃木県佐野の銘菓新井屋さんの「味噌まんじゅう」、新スイーツ「味噌プリン」と「味噌ドーナツ」にも「天志古味噌」が使われているそう。新井屋の「味噌まんじゅう」「味噌プリン」は購入済みながら、それは知りませんでした。
宇都宮市内では、オリオン通りの「宮カフェ」、「ろまんちっく村」内で販売していると言います。
お味噌も、お漬物のもリピートは間違いなし!味わい&風味の良さが忘れられません。
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コメント 10

えーちゃん

建物崩壊寸前的な感じだね(゚□゚)
最近は、漬物はあまり食べなくなりましたw
by えーちゃん (2018-04-09 01:46) 

末尾ルコ(アルベール)

この建物はすごいですね。小綺麗なショップなどが吹っ飛んでしまうようなインパクトです。
お漬物にはまったく詳しくなくて、普段はご飯を含めて主食の量を少なめにしているので、お漬物の出番もあまりないのです。
しかしこれはお漬物だけをおかずにできそうな一品ですね。
余談ではありますが、松田聖子『野菊の墓』、映画館で鑑賞しました(笑)。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2018-04-09 02:23) 

とまと

建物がすごいですね~
漬物おいしいのが食べたいです^^
by とまと (2018-04-09 08:27) 

ゲンさんおかさん

保健所の認可は下りているのだろうか、
と、不安な感じが漂う佇まいの店ですが
美味しいなら食べてみたいです。
by ゲンさんおかさん (2018-04-09 08:37) 

hana2018

えーちゃんさんへ
でしょう!この佇まいのスゴさにまずキマシタ。中も負けず劣らずでした・・・アセアセ。
一人のお昼ご飯は何時も残ったご飯と簡単なもので済ませがちなので、漬物も少しだけ食べています。

末尾ルコ(アルベール)さんへ
建物、敷地内全てがスゴイばかりか、商売っ気のなさにもおどろかされると言いましょうか、作る作業がとにかく間に合わないみたいなのです。
私も塩分控えめを心がけていますので、普段はそう食べないのですが、大根を食べて残ったお味噌にキュウリ、家の大根を入れておいたら、ほぼ同じような味わいに。そう思うと高いのか?安いのか?といった感想が・・・(笑)

松田聖子の「野菊の墓」は、澤井信一郎の初監督作品だったのですね。
その上映画の撮影をしたのは、「兵隊やくざシリーズ」←勝新と田村高廣の組み合わせが絶妙で、好きなシリーズでした。「座頭市シリーズ」「眠狂四郎シリーズ」・・・と大映の看板作品たちを撮った、日本映画界の最盛期から活躍されていた最後の方。
キャストに島田正吾、丹波哲郎、赤座美代子・・・と、その辺りにも意外な貴重さが感じられます。

とまとさんへ
一度訪ねたら忘れられない、この凄さ!
それに反して、買ってきた漬物の味は本物です^^

ゲンさんおかさん様へ
>保健所の認可は下りているのだろうか、
広い敷地内には、ホントなんでも住んでいる。何が出てきても驚きません…て感じながら、応対した女将は東京から嫁いでいらしたとか。
都内のデパートでこちらのお漬物を買われている奥様方は、きっと想像できない凄さですよ(^^;
まずお味噌汁の美味しさにビックリ、私好みの味わいなんです。
お漬物もジックリ味わってみたら、酒のアテにピッタリ!旨いと感じました。
by hana2018 (2018-04-09 11:40) 

k-sakamama

こんばんは。
すごい建物ですね。歴史をが感じさせる?雰囲気。。はぁ~あ(笑
5年味噌の一夜漬けはちょっと気になります。美味しそう~

by k-sakamama (2018-04-09 20:09) 

hana2018

k-sakamamaさんへ
こんばんは。
お漬物が食べたかったのは勿論ながら、この建物たちを見たら、この場所で作られている商品たちって?・・・と気になってしまうのは、どなたも同じかと(笑)
だいこんをはじめとして、キュウリや茄子のお漬物、お味噌、どれもが言う事なしの美味しさでございました。
それにしても~~ホントに、営業妨害となってしまうのでもう書いてはならないようです(^^;
by hana2018 (2018-04-09 23:14) 

まつき

おぉ~これはなかなかのインパクトのある建物ですねぇ(;^ω^)
控えめな表現をしてみましたが(笑)
人気商品がこのような場所で作られているとは(@_@)
直接の来店を歓迎していないワケは、その辺だったりして??
by まつき (2018-04-10 10:46) 

いっぷく

平成の日本にまだこうところがあったのかという風景です。商品は機械で大量生産するのが当たり前になっているので、逆に新鮮ですね。それにしても、窓ガラスがないところは、雨が降ったらどうなるんでしょう。
化学と分業とアウトソーシングで効率よく作って、より多くの利益を出して、という現在の食品業界とは全く違う価値観ですね。

>「味噌まんじゅう」、新スイーツ「味噌プリン」と「味噌ドーナツ」

味噌もそこまで使えますか。元ヤクルト西武の監督だった広岡達朗氏が、体にいいからといって味噌仕立てのすき焼きを食べていたというエピソードはもう、ありふれた話になってしまいました。
by いっぷく (2018-04-10 13:22) 

hana2018

まつきさんへ
よそ様のところへお邪魔して写真を撮った上に、これ以上は書けないので控えたつもりながら。
高島屋で売り切ってしまい、どうにか残されていたのが↑のだいこんの一本漬けに、「五年味噌の一夜漬」でした。
昔ながらの変わらぬ製法、伝統の味。今では2~3人の手だけによるものと。お掃除にまで手がまわらないのではと予想をしました。

いっぷくさんへ
商品の素材に拘り、手作りに拘る。それが味の良さに繋がっているものの・・・。
今の酒蔵にして、どこも手間のかかる木桶ではなくプラスチック、機械化で時間も短縮の時代。こういったところが残っていて良かった~~とは単純には思えない、複雑な思いが残ったのは事実でした。
新井屋さんの味噌シリーズはどれも、これまた美味しい。
訪問時の記事はこちらです。http://hana2009-5.blog.so-net.ne.jp/2016-10-03
by hana2018 (2018-04-10 16:33) 

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