「プリンセス・トヨトミ」万城目学著 [本]
大阪出身の作家・万城目(まきめ)学の原作を読んだのは、すでに数ヶ月前のことながら・・・映画化されて今月末公開をむかえるのを機に、今日は話題の小説「プリンセス・ トヨトミ」について書きます。
物語の発端となるのは、東京の会計検査院からやってきた三人の調査官。
「鬼の松平」こと、会計検査院第六局に所属する副長の松平元。頭脳明晰なハーフの長身美女の名は、旭ゲンズブール、旭よりもはるかに小柄なしかし独特の嗅覚でもって活躍をする男は鳥居。
会計検査院とは、税金の使い道を調べて無駄かどうかを判断する特殊な機関のこと。
調査員達と大阪城を拠点にする謎の財団法人「OJO」とが対決する事により、大阪のほとんどの機能が「全停止」するという奇想天外なストーリー展開となるのである。
大阪の過去の歴史にからめた設定、登場人物たち。読み進めるうちに、その謎解きも進んでいき・・・
ネタバレになってしまうから、これ以上詳しい記述はしませんけれど。
「大阪全停止」なる行動を起こす、重要な要素となるのは東に対抗しようとする大阪人の気質。
観光名所である大阪城の地下に数十年の間、大阪人のみが知るもうひとつの国家が存在していたのだ。
ここ大阪国の総理大臣は、お好み焼き屋「太閤」の主人である真田幸一。
国民を前にしての松平との対決シーンの堂々とした姿勢は、某国の総理大臣にも見習って欲しいものです。
実家に置かれていた中から、タイトルとハードカバーのイラストとに惹かれて読み始めました。
せっかくなので全504頁読みきったものの・・・カバーの帯に書かれている「最高傑作」はオーバーに感じた。
登場人物それぞれの名前が豊臣と関係しているのを面白がると言うのも、私的にはなかったかな。
このような軽いのりを面白がる趣味はありません。
大河ドラマ「江」でも描かれているように、豊臣家の人々は一家に秀吉と言う人物がいたばかりに波乱に満ちた人生をおくった人々であったのだから。
今回の「江」の脚本から、あまりにも現代的な人物描写に常に違和感を覚えています。
史実とあまりにかけ離れてしまうのも、どうなのでしょうか。
いずれにせよ本書は、私世代ではないもっとずっと若い年齢層の読者向けに書かれたものなのでしょう。
大阪人でしたらきっとグットくるものがあるであろう壮大なファンタジー、エンターテインメント作品として受け取れるかと思いました。
映画では堤真一、岡田将生、綾瀬はるかの出演。
旭と鳥居のキャスティングは、互いに男女入れ替えとなっています。
大阪城が燃え上がったかのように真っ赤になるシーン。合図に合わせて大阪中の男達が大阪国に終結する様。そのようなシーンの数々がどのような映像作品に仕上がっているかは興味があります。
今月の28日から・・・間もなく映画が公開されます。http://www.princess-toyotomi.com/
そっか~
ファンタジーとして観てみようかな♪
by てんてん (2011-05-19 14:49)
この本は、どれくらいで読みきられたのでしょうか。
映画の予告編を見ると、登場人物の人間関係も面白そうですし、
映像もなかなか迫力がありそうですね。
堤真一さんは、好きな俳優さんのひとりです。
岡田将生さんも、最近よくTVで見かけるようになりましたね。(mhirochiki)
by hirochiki (2011-05-19 15:27)
「江」は「篤姫」と比較されて、不評なのだそうですね。
504ページは、読み応えがありましたね。
hanaさんのように、読書をして文章力を
養いたいものです。
by はなちゃん104M (2011-05-19 16:07)
私・・万城目学さんの話し・・好きなんよ!
やっぱり大阪人気質をよくとらえていたり・・・面白がる所がいいのよね。
この本は読んでないけど・・・
映画は楽しそうです!
いつか必ず観る!(笑)
by hatumi30331 (2011-05-19 17:12)
映画のほう、見てみたいですね♪
by nano (2011-05-19 17:45)
温かいお言葉をありがとうございます。
簡単ですが お礼の言葉とさせてください。
(コピペでスミマセン。
明日くらいから ブログを更新しようと思います。
by サンダーソニア (2011-05-19 20:41)
こんばんは。
プリンセス・トヨトミはタイトルで、「何だろう??」っと興味は持っていました。
完全歴史物だとばかり思っていたのですが、そのようでは無いんですね!?(汗)
感想を読ませていただくと、奇想天外な感じをうけます。
興味はあるのですが、504Pの読書は・・・
現在進行形で、抱えている書籍が何冊かあって飽和状態ですので、
ここは映画かDVDでの鑑賞にしようかな?たぶんDVDになりそうですがww
by perseus (2011-05-19 21:28)
わたしも、時代ものかなぁと思っていました。
映画のキャンペーンを見て「あれれ、皆さんお洋服…」ヽ(~~~ )ノ ハテ?
と、ハテナマークをいっぱい飛ばしていたところです。
by わた (2011-05-20 02:01)
歴史をいろんな切り口から眺めてみるのって楽しいですね。
面白そうな本ですね(^_^)
by ameya (2011-05-20 07:38)
てんてんさんへ
このノリに、私はのれずにいました。だけど・・・映像として見るのであれば楽しめるかしら!?
mhirochikiさんへ
映画のときのmhirochikiさんと同じで、私も本を読むとすぐに眠くなってしまうのです。
だから本は、何時も寝る前ベッドの中で開きます。
この本はそれ程面白いとも思わず・・・それでも10日くらいで読み終わったかしら・・・
映画のキャストは、イメージ通りですね。特に堤さんはピッタリです。
はなちゃん104Mさんへ
「江」は「篤姫」と同じで、田淵久美子さんが書かれているものですものね。
ただ楽しみに読んでいるだけ、そんな読書とか。文章力とか。適当に書いているだけなのでーす。
hatumi30331さんへ
彼の書く本の中身は、大阪人にも違和感のない会話だそうですね。
ただ、このノリにはついていけない・・・
小説は面白くなかったです。映画のほうが良いかもですね!
nanoさんへ
nanoさんも同じなのですね~~
サンダーソニアさんへ
ゆっくりで大丈夫です。
どうかご無理をされませんように・・・
perseusさん、おはようございます。
この意味深なタイトルには!?ですよね。
作者の万城目学ワールドが素直に受け入れられるかどうかによって・・・評価が変わってくるものと思います。
perseusさんには、村上春樹のご本がありますもの。頑張ってください!
わたさんへ
ここ最近、この映画のキャンペーン、CMが盛んになってきています。私も、そこにのっかてみた訳なのですけど・・・
大阪ロケで撮られたそうですから、わたさんの知っている場所もいっぱいありそうですね。
ameyaさんへ
私はこれでも結構歴史好きなのですけれど・・・この設定は、受けいれられないまま。。。
面白そうと思って、読み始めたのにですね。
nice!を下さった皆様へ
何時もありがとうございます。
by hana2011 (2011-05-20 08:53)
万城目学さんの作品・・・私は結構好きなのです。
でも、こちらはまだ読んでいなくて・・・。
映画にも興味はありますが、観に行かれるかなぁ?
もしダメでも、本は読んでみようかなと思っています。
by じゅりあん (2011-06-01 15:06)
じゅりあんさんへ
そうか、じゅりあんさんはお好きなのですね~!
映画の評判は中々良さそうです。
DvD化されたら、私も見てみたいな!
by hana2011 (2011-06-01 15:32)